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成年男子はPK戦決着!流経大主体の茨城県が開催地V!

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[10.3 国体成年男子決勝 福井県 1-1茨城県 カシマ]
 
 茨城県が開催地V! 3日、第74回国民体育大会 「いきいき茨城ゆめ国体」サッカー競技成年男子の部決勝が行われ、連覇を狙う福井県と地元・茨城県が対戦。1-1で突入したPK戦の末、茨城県が3-1で勝ち、96年以来23年ぶりの優勝を果たした。

 福井県は元浦和のCB橋本真人をはじめGK植田峻佑やFW山田雄太ら16選手全て福井ユナイテッドFC(北信越1部)所属。一方の茨城県は右SB宮本優太やMF菊地泰智ら流通経済大の選手中心のメンバー構成で地元Vを目指した。

 試合は身体の向きとポジショニングを意識しながら、1タッチのパスなどを正確に繋ぐ茨城県が主導権を握る。前半16分には自らのクロスのこぼれ球を拾ったMF佐藤響が斜めに切れ込んでラストパス。これをMF山口大輝が左足ダイレクトで決めてリードを奪った。

 茨城県は21分にも巧みに抜け出した菊地が左足シュートを狙う。精度の高い攻撃と高い位置での奪い返しに成功していた茨城県は主導権を離さない。一方の福井県は山田のポストプレーや左SB木村健佑のクロスなどから反撃。後半5分にはPAでターンしたMF吉田旭陽の左足シュートがゴールを捉えたが、茨城県はGK高井悠貴がファインセーブで阻止する。

 福井県は直後にも左CKから橋本が決定的なヘディングシュートを放ったが、ボールはクロスバー上方へ。茨城県も福井県GK植田の好守に阻まれるなど追加点を奪うことができない。

 拮抗した展開の中で福井県は幾度かカウンター攻撃。23分にはそのカウンターで獲得したCKから同点に追いついた。木村健の左CKをMF福田航太がDFと競りながら右隅にねじ込んで1-1。その後、互いにサイド攻撃からチャンスを作ったが、ゴール前の精度を欠いたり、相手の身体を張った守りにブロックされたりするなど勝ち越すことができなかった。

 試合は1-1のまま延長戦に突入。福井県はその前半1分、山田のキープからMF石塚功志が決定機を迎えたが、茨城県SB宮本が身体を投げ出してシュートブロック。茨城県もFW満田誠がカットインからシュートへ持ち込むシーンなどがあったものの、仕留めることができない。

 延長戦でもスコアは動かず、タイトルの行方はPK戦に委ねられた。先攻・福井県の2人目、3人目のシュートが立て続けに枠外へ。一方、茨城県は宮本、CB伊藤敦樹、菊地が成功する。最後は福井県4人目のシュートを読み切った茨城県GK高井がストップ。この瞬間、茨城県の開催地Vが決まった。

(取材・文 吉田太郎)
●第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」特集

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