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出場“計3分”も、静岡県に欠かせなかったGK福井レオナルド明。「綺麗な円を保つというところで大きな活躍ができた」

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サポート役として静岡県を支えたGK福井レオナルド明(清水ユース)。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.3 国体少年男子決勝 静岡県 1-0 広島県 カシマ]

「チームが一丸にならないと、どの試合も勝てないと思う。誰か一人が外れると綺麗な円ができないので、自分は綺麗な円を保つというところで大きな活躍ができたと思います」。

 静岡県のGK福井レオナルド明(清水ユース、1年)が、今回の国体で出場したのは2回戦の後半アディショナルタイムからの出場と準決勝の3分間のみ。だが、福井は清々しい表情で優勝を喜び、記念撮影では仲間たちの前に寝そべって周囲を笑顔にしていた。

 もちろん、試合に出られない悔しさはあった。183cmの長身GKはピッチに立つ準備を黙々と継続。ピッチに立って静岡の優勝に貢献したいという思いが強かった。正守護神のGK大畑神唯(JFAアカデミー福島U-18、1年)の活躍が続く中で福井に活躍の場はなかなか訪れなかったが、彼は不貞腐らず、チームの和の重要性を理解して行動。与えられた場所で、自分の役割を全うした。

「この経験、ベンチで見れたものというのは凄くデカイし、貴重な経験になったと思います。やっぱり出れないということは一番悔しいんですけれども、この悔しさをバネに高く跳んで、自分の夢はヨーロッパへ行ってトッププレーヤーになることなので、頑張りたいです」。憧れのGKはドイツ代表GKマヌエル・ノイアー。国体の経験を糧にして必ず、世界へ羽ばたく。

(取材・文 吉田太郎)
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