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[ブラサカアジア選手権準決勝]日本は黒田の2発で逆転に成功も、PK戦で中国に敗れる。明日3位決定戦へ

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(提供:日本ブラインドサッカー協会)

【IBSAブラインドサッカーアジア選手権】(タイ・パタヤ)
[準決勝 日本代表2-2(PK2-3)中国代表]

 来年の東京五輪パラリンピックの出場国を決める最終予選を兼ねたブラインドサッカーのアジア選手権準決勝が行われ、日本代表は中国代表に先制される苦しい展開から黒田智成が2ゴールをあげ、逆転に成功したが、PK戦で敗れた。

 キックオフ直前には、2日に新宿駅で事故で亡くなったブラインドサッカー元日本代表選手の石井宏幸さん(享年47)へ追悼の意を表すため、1分間の黙とう後、試合がはじまった。

 前半から中国の猛攻にあい、日本は劣勢に回った。中国選手の積極果敢なシュートに対し、GK佐藤大介がファインセーブで何とか無失点の状態を保った。しかし前半13分、左サイドの相手FKからZhang Jiabinが日本代表が寄せきる前にシュートを放ち、先制弾を許す。その後も、日本代表は我慢の時間を強いられたが、前半終了間際、黒田智成が相手GKのボールを受けて相手選手を2人かわして左足シュート。同点に追いついて前半を折り返した。

 さらに後半も黒田が右サイドから小気味いいいドリブルで中央に切り込み、この日2ゴール目の逆転弾を放った。2002年から日本代表として戦い続けてきた黒田にとって、2日に亡くなった石井さんは日本のブラインドサッカー界をリードしてきた”戦友”。試合前、名前をコールされて深々と頭を下げる黒田の姿に、この試合への思いの強さが表れていた。

 黒田の逆転弾の約2分後、FKを起点に右サイドの角度のないエリアから中国にシュートを決められ同点にされた。その後、中国の猛攻をしのぎ、PK戦に持ち込んだ。GK佐藤大介は中国選手のシュートを1本阻止したが、佐々木ロベルト泉園部優月が決められず、2-3で敗れて14年ぶりの優勝を逃した。

 準決勝のもう1試合はイランが3-2で地元・タイを振り切り、決勝進出を決めた。日本代表は明日6日、3位をかけて開催国タイ代表と戦う。 

得点者
[日本代表]
黒田智成(前半18分、後半2分)

[中国代表]
Zhang Jiabin(前半13分)
Wei Jian Sen(後半3分)

[前後半の先発メンバー]
GK1佐藤大介
FP3佐々木ロベルト泉
FP7田中章仁
FP10川村怜
FP11黒田智成
ガイド 中川英治
監督 高田敏志

【IBSAブラインドサッカーアジア選手権 大会概要】
▼参加国とグループ
Group A:中国(3位)、タイ(15位)、韓国(16位)、インド(30位)
Group B:イラン(6位)、日本(13位)、マレーシア(17位)、オマーン*

※1回戦総当たりのグループリーグを行い、各グループ上位2カ国、計4カ国が決勝トーナメントへ進む。日本はすでに来年のパラリンピックの出場権を得ており、日本を除いた上位2カ国に出場権を得られる。

※( )内の順位は世界ランク。オマーンは今回が初の国際試合となるため、世界ランキングデータはなし

▼日本代表の大会スケジュール
9月30日〇5-0オマーン
10月1日〇2-0マレーシア
10月3日●0-1イラン
10月5日〇イラン 3-2 タイ
   △日本 2-2 中国(PK2-3)
10月6日17:30 (15:30)日本- タイ
   20:00 (18:00) 中国-イラン
※( )の時間はタイの現地時間

▼アジア選手権過去の戦績
2005 優勝(3か国)
2007 4位(4か国)
2009 準優勝(5か国)
2011 3位(4か国)
2013 準優勝(3か国)
2015 4位(6か国)
2017 5位(6か国)

【日本代表メンバー】
GK佐藤大介(たまハッサーズ)
GK高橋太郎(ラッキーストライカーズ福岡)
FP川村怜(パペレシアル品川)
FP田中章仁(たまハッサーズ)
FP黒田智成(たまハッサーズ)
FP加藤健人(埼玉T.Wings)
FP寺西一(パペレシアル品川)
FP佐々木ロベルト泉 (パペレシアル品川)
FP佐々木康裕(松戸ウォーリアーズ)
FP園部優月(free bird mejirodai)
ガイド中川英治
監督高田敏志

(取材・文 林健太郎)

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