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東京五輪へ“ラストチャンス”…三笘薫「どれくらい成長しているかを確かめたい」

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ブラジル遠征への意気込みを語ったMF三笘薫

[10.5 関東大学L1部第15節 筑波大2-3東洋大 朝霞中央公園陸上競技場]

 U-22日本代表の一員としてブラジル遠征に参加する筑波大のMF三笘薫(4年=川崎F U-18/川崎F内定)は不発に終わった。後期に入って3戦3発と好調だったが、ブラジル出発を翌日に控えた一戦で勝利に導くことは出来なかった。

「前半の2失点が難しくしてしまった。試合の入りは修正しないといけない。自分のコンディションは悪くないし、チームのコンディションも悪くないと思っていますが、まだまだ甘い点が出たかなと思います」

 ブラジル遠征は成長度合いを計るための一戦になると気合を入れ直す。三笘は6月にフランスで開催されたトゥーロン国際大会を経験。決勝でブラジルと対戦すると、後半21分からの出場だったが、「一人ひとりの技術とスピードがケタ違いだった」と、能力の違いに驚かされたと振り返る。

 特に凄かったのがMFドウグラス・ルイス(アストン・ビラ)だったといい、今回も対戦が待ち遠しいという。「ドウグラス・ルイスに止められた場面は単純に手で押さえつけられたので、フィジカルを鍛えました。それがどれくらい通用するか。勝負をしてどれくらい成長しているかを確かめたいです」。

 メンバー発表時に“現地では一緒に行動して”とラインでお願いされたが、「今回は自立させます」と可愛がるユース時代の後輩のMF田中碧、大学リーグでしのぎを削るFW旗手怜央(順天堂大4年=静岡学園高/川崎F内定)と、今回のメンバーには川崎Fにゆかりのある選手が多数選ばれている。

 そして何より一番楽しみにしているのがMF三好康児(アントワープ)との共演だという。「だいぶ成長していると思うので、僕とどれくらい差が広がっているのかしっかりと確かめたい」と久々の再会に心を躍らせる。

 東京オリンピックまで残り1年を切った。自身も自覚している通り、最終メンバーに選ばれるまでは狭き門を潜り抜けなければいけない。「当落線上ギリギリだと思うし、ラストチャンスだと思って、ゴールやアシストにこだわってプレーしたい」。東京オリンピック出場の夢を掴むまで、息を入れる時間を作るつもりはない。

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

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