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茨城県第2代表が茨城国体ウイイレ「オープンの部」優勝! 大会盛り上げた酒井「41年間で一番嬉しい」

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優勝した茨城県第2代表(左から酒井聖太、田口慎太郎、相原翼、山崎祥平)

 第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」(茨城国体)の文化プログラムとして「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI」が5、6日に開催された。「eFootball ウイニングイレブン 2020」(ウイイレ2020)部門「オープンの部」(年齢制限なし)の決勝は茨城県第1代表と第2代表の“茨城ダービー”となり、茨城県第2代表が4-3で優勝を手にした。

 全国47都道府県で予選を行い、48チーム(開催県の茨城県のみ2チーム)が参加した第1回大会。各チームは3~5人で構成され、大会は3人協力プレーのCO-OPモードで行われる。5日にグループリーグが行われ、各組1位の12チームに各組2位の成績上位4チームを加えた計16チームが決勝トーナメントに進出。6日の決勝トーナメントを勝ち進み、そして決勝まで残った2チームは奇しくも開催県である茨城県第1代表と第2代表になった。

 両チームは4月の代表決定戦でも対戦し、第1代表の座を奪い合った。第2代表はそのときに敗れたものの、8月の代表決定戦で国体出場県を獲得。国体決勝という最高の舞台で再び相まみえることになった。

 試合は序盤から第1代表のペース。後半15分までに3得点を奪い、完全に試合を支配する。第2代表のチーム最年長・酒井聖太は常に仲間を鼓舞し続けていたが、「3点取られたときはやばいなと思った」と振り返る。しかし「みんなに見せられない試合になるかも」と焦りを感じて横を見ると、そこにあったのは仲間の頼りになる顔。「あれを見たときにまだいける」と確信すると、後半16分には味方が1点を返し、後半25分には酒井がアクロバティックなジャンピングボレーを決め、2-3と1点差に詰め寄った。

大会を盛り上げた酒井聖太

 今大会を最も盛り上げた人物といっても過言ではない酒井。持ち前の明るさで声を出し続け、2点目を挙げるとゴールパフォーマンスで会場を盛り上げて勢いを加速させる。第2代表は後半29分、2018年アジア大会の金メダリスト“レバ”こと相原翼が得点を決め、3-3と試合を振り出しに。さらに同34分には相原がPKを獲得。しっかり決め切り、4-3と逆転に成功した。

 試合は終盤まで激しい攻防となったが、スコアは動かず試合終了。茨城県第2代表が4月の雪辱を果たし、国体の初代王者に輝いた。

 決勝にふさわしい大激戦となった“茨城ダービー”。敗れた第1代表の谷田部純弥は「やりたいプレーはできたと思います。ただ優勝できそうだっただけに、悔しいっていうのが素直なところ」と胸中を明かす。「まさかの3点リードから4失点…向こうも進化していました」とチャンピオンを称えた。

 第2代表のメンバーは喜びを噛みしめる。4月の代表決定戦後にチームに加入し、大きな戦力となった山崎祥平は今大会を通じて活躍を続けた。山崎はその過程で得た経験が決勝で生きたと語る。「苦しい試合が続いていたけど、その経験があったから決勝では苦しいところから逆転できた」と大会での成長を実感していた。今大会ではサポートメンバーに回った田口慎太郎は絶えず後方から声を出し続け、仲間を鼓舞。「みんな諦めずに最後までやり続けたっていうのがあの結果につながった」と称賛した。

 そして優勝決定の瞬間に喜びを爆発させた酒井は、試合後のインタビューで「41年間生きてきた中で一番嬉しいです。間違いないです」と笑顔を浮かべる。「ウイニングイレブン」は3作目からプレーし、「けっこう熱を入れていた」というが、周囲が社会人となり結婚していく過程で少しずつ疎遠になっていったという。しかしメンバーの田口と出会ったことで熱が再燃。「オンライン上には同じ趣味嗜好を持っている人たちがいっぱいいた」と驚きとともに、再びその世界にハマっていった。

 eスポーツの良さとして挙げられるのが、性別も年齢も関係なく打ち込めるところ。41年の歳を重ねた酒井も「本当に年齢層関係ないつながりができたりとか、共通点がいっぱいある人たちと場所、年齢、関係なく出会えたことが面白いところかなと思っています」とその醍醐味を感じていた。

 酒井はこれからのeスポーツには明るい未来を感じつつも、現役続行については明言を避ける。アジア大会の金メダリストである相原をチームに迎え、戦力は大幅にアップ。しかしそれと引き換えに「自分はそんなに強いわけじゃない」とプレッシャーとも戦い続けていた。「自分のチームに引き入れた以上、このチームで変なことできねえぞっていうプレッシャーをずっとずっと今日が終わるまで背負っていた。来年そういう思いでまたできるかっていったら…」と去就については一旦結論を置いておくようだ。

「社会で経験してきたところを生かしてeスポーツ業界の発展に携われたらいいなっていう考えでいる」とeスポーツとの係り方も仄めかす。「やっている僕らは本当に熱かったし、スポーツって幅広いんじゃないかなっていう気もしています。こういうことが色んな人のところに届いて、大きくeスポーツが羽ばたいてくれたら嬉しい」。第1回大会を大きく盛り上げた41歳は、今後も新たな文化の成長を見守っていくつもりだ。

酒井「41年間で一番嬉しい」

(取材・文 石川祐介)
●茨城国体 全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019ウイニングイレブン(ウイイレ)部門

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