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神戸弘陵は昨夏全国先発の2年生MF田中魁人が5か月半ぶりに公式戦復帰、中盤で存在感

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神戸弘陵高MF田中魁人は復帰戦で

[10.5 プリンスリーグ関西第15節 三田学園高 2-1 神戸弘陵高 太陽が丘球技場B]

 今季はけが人が多く、苦しいシーズンとなっている神戸弘陵高。この日もU-18日本代表のCB田平起也(3年、C大阪内定)ら主力数人が欠場する中での試合だったが、怪我から5か月半ぶりに公式戦復帰したMF田中魁人(2年)が存在感のある動きを見せるなど、前向きな試合となった。

 この日、中盤中央で左利きの司令塔・MF松井治輝(2年)とコンビを組んだ田中は豊富な運動量でボールに絡み、1タッチパスなどで攻撃にリズム。そして、ボランチの位置から最前線やサイドのスペースへ飛び出す動きも見せていた。

 また、「ボランチなので、セカンドを拾ったり、球際でボールを奪ったりというのが役割」という田中はセカンドボールを拾う部分でもチームに貢献。後半途中まで内容の良いサッカーを続けていた神戸弘陵を松井らとともに攻守で支えていた。

 ただし、田中は「後半、運動量落ちて自分のところで奪いきれないというところで最終ラインのカバーも遅れたり、そこからの失点もあったしというところでもっと運動量を上げないといけないな」と首を振る。腰椎分離症による長期離脱から復帰したばかりだが、これからコンディションを上げてよりチームに貢献しなければならない。

 田中は「選手権に向けてけが人とか復帰してくる人もいるし、その中で競争もまた生まれてくるやろうし、その中でもチームのためにプレーして、優勝、全国でも日本一獲れるように僕らはやっているので頑張っていきたいです」と力を込めた。

 昨年は1年生で唯一インターハイメンバーに入り、全国大会で先発出場。だが、今年のインターハイ兵庫県予選は出場することができず、チームも準々決勝で敗退した。プリンスリーグ関西でも低迷。田中にとっても、思い描いていたような1年を送ることができていないが、選手権予選では毎試合3点差以上をつけて勝ち上がるつもりでいる。

 この日は攻勢だった前半に突き放すことができず、無念の逆転負けを喫した。だが、田平ら欠場組も選手権予選に間に合う見込みで、谷監督は「(けが人が戻ってくれば)決める率も、守る率も上がってくる」と期待。選手たちは選手権予選で相手を圧倒する形で勝ち上がる意気込みだ。その中で田中は、自分がボールを奪ってチームの攻撃時間を増やす考え。復帰戦で存在感を示した2年生ボランチが、今後も悔しさをピッチでぶつけてまずは選手権予選を突破する。

(取材・文 吉田太郎)
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