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日本の留学生プレーヤーにも影響か…JFAがFIFAルール遵守へ制度変更

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15歳で帰国した直後のMF久保建英

 日本サッカー協会(JFA)は10日、2019年度の第9回理事会を開催し、18歳未満の国際移籍選手に関するJFA登録手続きを変更すると報告した。今後は高体連、中体連、4種チーム所属選手の国籍入力が義務化。各チームの留学生に対し、国際サッカー連盟(FIFA)が定める移籍ルールを厳格に適用するための第一歩となる。

 FIFAは近年、人身売買につながる18歳未満の国際移籍に関する規制を強化している。2015年には当時バルセロナに所属していたMF久保建英(現マジョルカ)が同様のルールで活動を禁じられ、日本への帰国を余儀なくされたのも記憶に新しい。昨年には日本国内のチームがルールに違反し、JFAが罰金を支払う例もあったという。

 そこでJFAはルール順守を徹底するため、まずは国籍を把握するための制度変更に踏み切った。かつて日本国籍を有していた外国人らの「特別永住者」への配慮は継続していく一方、FIFAルール違反にはあたらない国内生まれの外国人にも国籍入力が義務化される形となった。

 またJFA幹部は「FIFAルールの中で不正を防ぎたい」と述べ、各チームの登録選手が違反をしていないかどうかを調査していく姿勢も示唆。「激変緩和措置」の概念に則り、現状の所属選手については弾力的な運用が行われる見込みだが、今後の来日選手については厳格なルール適用が行われるという。

「ダイバーシティ(多様性)を促進しており、ダイナミックな動きは出てきてほしいし、ルールの範囲内でサポートしていきたい」とJFA幹部。国籍については個人のプライバシーやアイデンティティを含めたデリケートな問題も内包しているため、「丁寧に対応していきたい」との姿勢が示された。

(取材・文 竹内達也)

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