beacon

“華麗なる猛虎”復活へ、2年生8人先発の東海大福岡はMF工藤やFW小川が特長発揮

このエントリーをはてなブックマークに追加

東海大福岡高のMF工藤和真(左)とFW小川真尋

[10.13 福岡県1部L第13節 東海大福岡高 1-1 飯塚高 東海大福岡G]

 選手権出場14回の伝統校、東海大福岡高の先発リストには2年生8人が名を連ねていた。例年、下級生を積極起用する東海大福岡だが、今年は多くの選手がチャンスを獲得。3年生3人のサポートも受けながら、持ち味を発揮していた。

 特に印象的なプレーをしていたのは1ボランチを努めたMF工藤和真(2年)だ。ストレートボールやアウトサイドにかけたキックなどを使い分けて絶妙な展開を見せるなど、チャンスの起点に。「高校入って結構自信がついてきました。試合で出せたので良かったです」というキックの質やボールコントロールで存在感を放っていた。

 一方、チームから大きな期待を受けているのが、180cmの大型サイドアタッカーFW小川真尋(2年)だ。大丸忠監督が「速いし、パンチも凄い。大学生くらい」と評し、本人も「ヘディングとかスピードでは負けられないです」とと自信を持っている。その小川は前半から飯塚高SB春本騎士(3年)とのマッチアップや1対2からの仕掛けで苦戦し、ボールタッチのミスもあったが、試合終盤にかけて持ち味を発揮する回数を増加。スピードに乗ったドリブルから大きな切り返しでDFをかわし、決定的なクロスを上げていた。

 特長を持つ一方で課題があることも確か。工藤は「守備も攻撃もどっちもかかわって点も獲れる選手になりたいです。課題は後半の集中力」と語り、目標とする存在について「日本人は井手口(陽介)選手とか。ガンバ好きで福岡県出身なので」と説明した。

 一方の小川は「(相手が2人でマークに来ても)味方と連係しながらワンツーで崩してみたり、一回やり直してみたり、柔軟性がもうちょい持てたら上手く持ち味を出せるかと思います」と課題改善することを宣言。そして将来について、「プロの練習会とかにも参加しながら、この時期から活躍して目立っていきたい。内定している飯塚の選手(村越凱光)とかいるけれど、自分もああなれたら良い」と意気込んだ。

 まずは選手権予選に集中。工藤は「2年生が多い分、3年生が出ていないので、3年生の分まで頑張る。絶対に難しい試合になると思うんですけれども、チーム全体で一緒になって戦わないと勝てないと思う。頑張っていきたい」。選手権出場権を獲得すれば、7年ぶり。MF山根優汰やMF永江青渚ら他の2年生や3年生とともに“華麗なる猛虎”復活を果たす。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

TOP