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久保建英、記録への期待にきっぱり「“最年少”のために来ているわけじゃない」

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日本代表MF久保建英(マジョルカ)

 カタールW杯アジア2次予選タジキスタン戦が行われるリパブリカン・セントラル・スタジアムでは、人工芝ピッチへの適応が一つのテーマとなる。各国リーグのほとんどは天然芝で行われるため、日本代表の選手からも不安の声が多く聞かれたが、MF久保建英(マジョルカ)は「他のチームメートよりは慣れていると思う」と冷静に受け止めた。

 すでに国際Aマッチ6試合に出場している久保だが、2年前までは育成年代が主戦場。練習だけでなく公式戦が人工芝で行われることも珍しくなく、一日の長があると考えているようだ。また「アディダスの方からスパイクを調整してもらった」と足元の準備も万端。「海外では歯磨きもペットボトルの水を使う」という気配りも怠らず、アウェーの戦いに挑もうとしている。

 久保がこれまで出場してきた右サイドハーフは、主力を担ってきたMF堂安律(PSV)に加え、モンゴル戦3アシストのMF伊東純也(ゲンク)も台頭する最激戦区。それでも「合わせていくつもりはない」と自らに矢印を向ける18歳は「自分は自分のストロングがあるし、他の選手にもある。みんなが同じタイプだとつまんない」と自分を信じ、レギュラー争いに身を投じている。

 そうした自然体の姿勢は、他の選手に関する言及からも感じ取れる。伊東がフル出場したモンゴル戦は「自分が入ったらというより、どの選手がどういうプレーをするかを観察していた」と過度に自らを重ねずに観戦。「クロスの正確性は右サイドで出た時の自分には上げられない。学ぶというよりすごいなという感じ」と素直に伊東のプレーを称えていた。

 そんな姿勢は試合で出番を得たとしても同じだろう。18歳133日でのA代表初ゴールについての質問には「期待されていると言われても、『点取ってね』と言われたことがないのでわからない」ときっぱり。「自分は最年少のために代表に来ているわけじゃない。自分のプレー全体を見て評価してもらえればいい」と述べ、自らのプレーに集中する姿勢を強調した。

(取材・文 竹内達也)

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