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「人種差別は聞こえなかった」発言のブルガリア指揮官が一転して謝罪…警察は加害ファン6名を逮捕

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ブルガリア代表のクラシミール・バラコフ監督

 ブルガリア代表のクラシミール・バラコフ監督は、自国サポーターの人種差別行為に対してイングランド代表選手へ謝罪した。

 14日にEURO2020予選のブルガリア対イングランドの一戦がソフィアのバシル・レフスキ・ナショナルスタジアムで開催。2011年にイングランドの黒人選手がサポーターから人種差別の標的にされた時と同じスタジアムでの試合で、キックオフ前から懸念されていたが、再び同様の行為が確認され、前半のうちに試合は2度中断する。それでも、試合は90分まで行われ、6-0でイングランドが勝利している。

 すると試合後、バラコフ監督は「人種差別的なチャントは聞こえなかった」と主張し、イングランドの選手や世間から反感を買う事態に陥る。しかし、事の重大さに気づいたのか、16日に『Facebook』上に謝罪文を掲載した。

「受け入れられるべきではないあらゆる人種差別を私は無条件に非難する。このような差別行為は過去の物とされるべきであり、誰一人として被害を受けるべきではない。私はさまざまなバックグランドを持つ選手のいる多くのブルガリアのチームを指導し、肌の色で偏見を持ったことはない」

「ブルガリアには人種差別による問題がないというイングランド戦前の私のコメントは、国内リーグでそのような問題が提起されたことのない事実に基づいた発言だった。今回は特殊なケースだったかもしれないが、スタジアム内であってはならない行為だった。大多数のファンはあのようなチャントを行ってはいないと信じている」

「ソフィアのスタジアムで報じられた人種差別の件に関して、イングランドの選手たち、被害を受けたと感じる選手たちに誠実に謝罪したい」

 なお、今回の人種差別は大問題に発展。欧州サッカー連盟(UEFA)は、この件に関する調査を開始したこととブルガリアへ処分を科すことを発表した。また、ブルガリア政府も差別行為を行ったサポーターや同国サッカー連盟を非難し、同連盟会長のボリスラフ・ミハイロフ氏は責任を取る形で辞任することが決まっている。

 さらに、ブルガリア警察当局も捜査を開始し、15人のサポーターが人種差別行為に及んだことを確認。これまでに6人が逮捕されている。

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