beacon

市立船橋の守備、雰囲気変えつつある2年生CB石田侑資、U-17代表DFのように「頼もしい」CBへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

名門・市立船橋高の中で存在感を増している2年生CB石田侑資(右)

 第98回全国高校サッカー選手権の各地区予選がスタートしている。湘南内定DF畑大雅(3年)と清水内定MF鈴木唯人(3年)擁する市立船橋高(千葉)は、畑がU-17ワールドカップに出場する関係で11月27日の千葉県予選準決勝が初戦。プレミアリーグEASTで連勝を飾るなど上向きの状態にある名門が、難しい日程を乗り越えて3年ぶりの全国大会出場を果たす。

 昨年のAFC U-16選手権優勝メンバーでもあるCB石田侑資(2年)は今年、プレミアリーグEASTの全15試合で先発フル出場。守備の柱に成長したDFは、3年生に対して堂々と意見するなどチームのまとめ役にもなっている。その石田が選手権予選への意気込みなどを語った。

―今年に入って自覚が高まり、DFリーダーになっている印象。
「インターハイ予選の日体大柏戦で自分のせいで負けてしまって、チームに迷惑をかけています。どこかチームに足りないところを自分の力で補おうということを常に意識していて、それが声だったり、コーチング、明るい雰囲気をもたらすというところでした。そこを意識してやってきたら自然と少しリーダーシップを取れるようになってきて、一番後ろなので見えている部分もありますし、言うことによってチームが少しでも盛り上がったり、活性化できたらというところでできているなと思います」

―悔しい思いがエネルギーに。
「2年生が迷惑をかけて、先輩には今年しかないという状況でああいう負け方をしたことで凄く悔しかったという反面、凄く成長するチャンスだなと思っていて、そこは練習から人一倍意識して、『やっている』というところが出てきているのかなと感じますね」

―プレー面の変化も見える。
「対人守備とかは自分得意なので『負けたくない』というのがあるんですけれども、攻撃面で自分のところで運べて、そこから縦パスだったり、ギャップだったり、一つ剥がすところだったり、そういうところが少し出てきているのかなと感じています」

―もっと絶対的な存在に、という気持ちもあるのでは?
「そうですね。まだまだなので、実際にプレミアや他の練習試合、公式戦でも左サイドから失点しているシーンが多いので、そういうところで植松(建斗)さんや木内(拓海)とかかわって、右の畑(大雅)選手とか(鷹啄)トラビスさんに近づいていけるか常に考えながらやっています。畑選手とかの動き出しを見て植松さんに指示をしていますし、そういう部分で畑選手みたいな選手がいれば勉強になりますし、このような環境があることが凄く嬉しいですね」

―まず守備のところが変われば結果も好転していく。
「無失点って凄く大事。守備陣からしたら無失点で抑えたいという気持ちがあってレッズ戦も最後の10分、15分で失点してしまって大事な勝ち点1を失っている。少し寄ったら失点しなかったとか、一つのパスミスをしなかったらとか、そういうちょっとちょっとのところで失点してしまっている。堅守というところででは市船らしくできていない部分があるので、そこは意識してアルディ(―ジャ)戦は凄く全員が身体を張って守れて、ゼロで抑えられたという自信になった試合もあるので、みんなで意識してやっていきたい」

―選手権予選へ向けた意気込みを。
「インターハイも出ていなくて、去年も一昨年も出てれていない状況で、流経(流通経済大柏高)さんが出て準優勝して凄く良い経験をしている。自分たちも練習から流経さんとか日体大柏さんとかをしっかりと意識していくこと。自分たちが狙っている、目指しているのは日本一で、その過程として千葉県予選や千葉県優勝というのがあるので、そこにしっかりと矢印を向けてしっかりとやっていきたい」

―アジアユースからの成長を示す。
「今年になって(年代別日本代表に)1回も選ばれていないですし、そういう面では凄く悔しいんですけれども、この状況も凄く成長するチャンスですし、プレミアでは上手い選手が相手にもいますし、凄く動画とか見たりして意識したりしています。モンテディオ山形の半田陸君とか凄く良い選手ですし、一緒にやっていて凄く頼りになるというか、アジアユースでも陸君がいれば凄く攻撃参加できて、頼もしかった。そういう頼もしいというか、信頼されるCBを意識してやりたい。(U-17日本代表には)ワールドカップでは頑張って欲しいです。そして、自分はU-18で(年代別日本代表に)しっかりと戻ってポジション争いに入っていって、ポジションを獲ります」

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

TOP