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3試合14失点でPO圏転落も…湘南DF坂「久しぶりに行けんじゃないかって…」

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[10.19 J1第29節 横浜FM3-1湘南 ニッパツ]

 ここ7試合勝ちがなく、直近3試合では14失点。得失点差でも大きく後退した湘南ベルマーレがついに、J2降格の可能性が残るプレーオフ圏内の16位に転落した。しかし、浮嶋敏新監督の下で4-4-2の新布陣にトライした一戦を経て、DF坂圭祐はたしかな手応えを感じたようだ。

「負けているけどそんなに悲観するようなものでもなかったと思う」。J1第29節の横浜FM戦をそう総括した背番号4は番記者からの「次につながるような内容だったか」との質問に「そう感じているし、そうであってほしい」と力強く答えた。前指揮官のパワハラ問題による混乱を経て、ようやくチームに光が差したと捉えているのだろう。

 湘南は今週、浮嶋新監督の下で“マリノス対策”とも言える4-4-2を猛練習。MF鈴木冬一、MF岡本拓也の両サイドバックを相手ウイングに当てて防御しつつ、「後ろが5枚にならない」ことで攻撃にも出られるという試みだ。序盤から前線が最終ライン裏へのフリーランを連発し、次々とロングボールが配給されていたことからも狙いは感じ取れた。

 象徴的だったのは前半4分。MF山田直輝のフィードに対し、飛び出した相手GK朴一圭がクリアを誤ったのに乗じ、セカンドボールを狙っていたMF古林将太が無人のゴールへシュートを決めた場面だ。最後はルール上微妙なオフサイド判定に泣いたが、これが決まっていれば試合の流れが変わっていたかもしれない。

 また最終ラインが4枚になることで生じるリスクに対しても、CBコンビの一角を任された坂は前向きだった。「相手は足が速いけど、前(中盤)で(プレスに)行っても、質が高いサッカーをしているので剥がされることもある。割り切って1対1、個人の戦いで負けなければうまくいく」。自身を中心としたゴール前の1対1で対応しようと考えていたようだ。

 だからこそ、そうした狙いが当たった前半は「やっていて手応えを感じている内容だったし、久しぶりに行けんじゃないかって感覚はあった」という。

 もっとも、結果は手応えどおりにはならなかった。前半39分、やや対応が緩くなった右サイドを破られると、最後は頼みの綱だった鈴木がFW仲川輝人のシュートを許して失点。後半7分、FWマテウスの素晴らしいFKで追加点を喫すると、25分には同じくキーマンだった岡本がPKを与えてしまい、勝負は決してしまった。

 前々節6失点、前節5失点、そして今節は3失点。その間、得点はわずか『1』にとどまっており、得失点差はたった3試合で『-7』から『-20』に変わった。それでも、この一戦では前節までに見られたような失点して意気消沈する姿はなく、最後まで圧力をかけ続けた。その結果、最後に3試合ぶりのゴールももぎ取った。

「やり方に手応えを感じていた部分もあるし、失点はある種崩れていないし、しゃあないと割り切れた部分もあった。この2試合ああやって崩れた反省もあった」。今節で改善された理由をそう明かした坂は、今後の戦いに全てをかける。「逃げずにやるしかないし、一つでも勝ち点を積み上げるようにトレーニングしかやっていくしかない。それは今までと変わりない」。

(取材・文 竹内達也)
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