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攻守に存在感放った北海の10番・杉山、決勝点も演出:北海道

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印象的な動きを見せた北海高の10番MF杉山壮太

[10.20 選手権北海道予選決勝 札幌一高 0-1 北海高 厚別]

 主役の座こそ、後輩FW湊琢登(2年)に譲ったものの、北海高の10番MF杉山壮太(3年)が印象的な活躍を見せた。

 前半から失ったボールを奪い返す部分で存在感。そして、前を意識した運ぶドリブルと受け手がスピードに乗ったままコントロールできるようなパスで攻撃をスピードアップさせていた。

 また、幅を使って攻めるべきところではサイドへ展開するなど、的確にゲームをコントロール。決勝戦で唯一のゴールは、その杉山のパスから生まれた。後半17分、右中間で前を向くと、狙い通りにバイタルエリアの湊のスピードが落ちないようなパス。「ラストパスというのは自分の強み」という杉山のパスを受けた湊がそのまま縦に抜け出して決勝点を叩き出した。
 
 攻守に渡って存在感ある動きを見せた杉山は、「納得までは行かないですけれども、プレー的には良かったと思います。でも、もっとできたと思います」。満足することなく、次は全国での活躍を目指す。

 選手権は自身にとってリベンジの舞台でもある。今夏のインターハイは帝京大可児高との初戦で前半終了間際に負傷して途中交代。自身をアピールすることができず、チームは1試合で沖縄を去ることになった。「何もできなかったので悔いが残っています」という悔しさはエネルギーになっている。

 名手として有名だった兄から刺激を受けながら、成長。北海道を代表する存在となったゲームメーカーは、「攻守に置いて存在感出して、チームの格として、点も獲らせるし、守備でも安定したプレーを心掛けてできるようにしたい。最後の大会なので自分の出せるところを最後出し切って終わりたい」という思いを持って選手権を戦い、チームとともに結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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