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際立つサッカー感とかかわりの巧さ。國學院久我山の多彩な攻撃演出する2年生MF大窟:東京A

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國學院久我山高の攻撃の中心、2年生MF大窟陽平

[10.19 選手権東京都Aブロック予選2回戦 國學院久我山高 1-0 早稲田実高 駒沢2]

 國學院久我山高の多彩な攻撃の中心となっているのが2年生MF大窟陽平だ。質の高いポジショニング、ファーストタッチとボールを受ける技術は特筆モノ。ターン技術も高いMFはそこから中央、サイドへ正確にボールを繋ぎ、スルーパスで決定機を演出する。

 2シャドーの右に位置する大窟はこれまで、1ボランチのMF福井寿俊(3年)からボールを受けた際は外側を向いてタッチすることが多かった。だが、「今年に入ってゴールの方にトラップしよう」と意識。ゴールへ向かってトラップする回数が増えたことで、CF山本航生(3年)にパスをつけたり、その奥の3トップの左に位置するFW山下貴之(3年)を狙うことがよりできるようになっている。

 サッカー感の高さや周囲とのかかわり方の巧さは技巧派揃う國學院久我山でも随一。身長170cmほどで特別な身体能力を持つ訳ではなく、プレー回数が多い中でボールロストする場面もあるが、狭い局面で繋ぎ、崩す力の持ち主は清水恭孝監督が飛躍を確信する存在だ。課題は本人も「あとはゴールです」と認めるようにゴール。ワンツーでゴール前に入って行く動きなどを増やしていきたい考えだ。

 高い前評判を受けながらも初戦敗退したインターハイは本人にとっても不満のパフォーマンス。だからこそ、「インハイがダメだったので選手権で返したいと思います」という思いを持っている。試合を作るだけでなく、決める部分にもこだわって、選手権で國學院久我山を東京3冠、日本一へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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