beacon

選手権に懸ける神戸弘陵。注目MF沖吉主将「選手権獲れば周りの反応も変わる」

このエントリーをはてなブックマークに追加

選手権に懸ける思いを語った神戸弘陵高MF沖吉大夢主将

 第98回全国高校サッカー選手権の各地区予選がスタートしている。C大阪内定CB田平起也(3年)を擁する神戸弘陵高(兵庫)は、10月26日の兵庫県予選3回戦で一昨年のインターハイ出場校・市立尼崎高と激突。大一番を乗り越えて4年ぶりとなる全国大会出場へ前進する。

 MF沖吉大夢主将(3年)は止める・蹴るの技術の高さと相手DFとの駆け引きで違いを生み出し、試合を決定づけるプレーをすることができる注目選手。個人として、チームとしても今シーズンは十分な結果を残すことができていない。それだけに沖吉が選手権へ懸ける思いは特別。そのリーダーが、選手権予選への意気込みなどを語った。

―今年のパフォーマンスについて。
「自分のパフォーマンスについては全然ダメですね」

―昨年のインターハイ予選の活躍を見たら、もっと注目されるかなと。
「あの総体は全国もメンバーに入っていないですから、全然ですよね」

―最後の選手権に懸けている。
「個人としても全然結果を残せていないですけれども、チームとしても全然残せていないので。ただ、高校サッカーって選手権が一番注目されると思いますし、選手権が高校サッカーやと思うので、選手権獲れば周りの反応も変わると思うし、『やっぱり弘陵』となると思う。自分の結果もそうですし、これまでの結果は気にすることなく選手権だけに懸けて、選手権で結果出せば全部変わるという気持ちなので、とにかく選手権、その予選頑張ります」

―最近の自分やチームの状態は?
「最近は(怪我で)見る側ですけれども、日に日にホンマに雰囲気が良くなってしますし、練習から雰囲気良いですし、紅白戦も一人ひとりホンマに意識高くできていますし、チームとしても激しい中でできている。まとまりとかは絶対にできてきていると思っているので、それを崩さずにやっていくのと、みんなで『選手権優勝する』という目標に向かってやれれば、あとは自分たちの力を信じてできれば、大丈夫かなと思います」

―そのチームに自分はどのようなところをプラスアルファしてあげたい?
「キャプテンという立場なんで、悪い流れの時に自分が先頭に立って鼓舞してチームを盛り上げたりとか、そういうところは求められると思いますし、プレーの面でもマジで全然活躍できていないので、この選手権は本当に覚悟を決めて、チームのために、仲間のために、みんなのためにというのだけで、自分を犠牲にして、でも活躍して勝たせられたら一番良いですし、そのために戦いたいと思います」

―本当に試合を決定づけることができる選手。
「得点も2ゴールしたのは(東海大大阪)仰星戦くらい。全然点獲れていないですし、そういうところで自分が点獲れたらチームの流れが変わると思います。もちろん、どこで出るか分からないですけれども、点を決められたら良い方向にチームも流れると思うし、自分も良いプレーが出てくると思うので、得点を意識しながら、チームにもたらせる効果も自分で意識しながら、プレーしていきたいと思います」

―キャプテンは自分で立候補した?
「弘陵は毎年、監督・コーチが決めるので、監督・コーチの推薦ですね」

―指名される際にどのような説明を受けた?
「(特別説明は受けていないが)自分の中では新チームになった時からキャプテンになった、なっていない関係なく、自分がこのチームを引っ張って行こうと思っていたので、キャプテンに指名されたから気持ちの変化とかは無かったです」

―個人的に結果を出せていない原因はあった?
「上手く自分のプレーを周りに合わせるとか、合わせてもらうことができずにプレーの中で違和感があったのは正直ありましたけれども、それを抱えたままやっていた時期もありました。でも、自分が調子良くなり始めた時はチームメートに話しかけていって、こういうことをして欲しかったとか、相手の意見も聞いて、それで合わせやすくなった部分とか出てきている。あとは、運動量のところを去年から僕はずっと言われてきて、この夏休みに意識して、そこをやったら自分でも分かるくらい走れるようになって、それで結構自分がこれまでかかわって来なかったプレーとか、その運動量が足りずにできなかったプレーとかが大分できるようになったので、それで自分自身が大分変わったなというのはありますね」

―昨年のインハイ予選準決勝の2発が印象的だが、一番見て欲しいところ。
「個人的なスタイルとして基本的な止める・蹴るとか、試合を見る力とか、その中で判断するとか、相手見て駆け引きするとかいうタイプなんですよ、僕は。そういうところの技術を見てもらいたいです。ただ、自分でもロングシュートとか一発は持っていると思いますし、シュートの技術は自分でもあると思っているので、そういうところは見てもらいたいです」

―選手権の意気込みを。
「個人としては、復帰してからしっかりと自分がチームの中心になって活躍したいですし、自分の活躍よりもチームが勝つことを優先して、そのために自分が先頭に立って、チームのために、仲間のためにやって、本当にチームの結果を大事にして、その中で自分がいたら良いと思う。まずはチームのことを優先に。その中で自分の力を出せたらチームの結果もついてくると思うので、そこを意識してやっていきたいですね」

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

TOP