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[MOM3001]米子北MF原田海(3年)_167cmMFが“ラストプレー”で先制ヘッド

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後半17分、米子北高はMF原田海が先制ヘッド

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.26 選手権鳥取県予選決勝 米子北高 2-0 境高 とりぎんバードスタジアム]

 米子北高に待望の先制点をもたらしたのは、167cmの小柄なサイドアタッカーのヘッドだった。

 後半17分(40分ハーフ)、DF田中秀磨(3年)が中央へセンタリングを送ると、MF原田海(3年)が相手DFの背後から中央に走り込んでマークを振り切り、頭で合わせる。「あそこに来るかな、と思って走ったら本当に来たので、あとは流し込むだけだった」というシュートが逆サイドに決まった。

 応援団が待つバックスタンドの前までダッシュし、両膝からピッチに滑り込んで喜びを爆発させる。ところが直後に、足がつってしまうアクシデント。しばらく治療を受けたものの、そのまま交代を余儀なくされた。「滑った瞬間につってしまった」と照れ笑いを浮かべたが、結果的に〝ラストプレー〟で奪った先制点は、チームを10連覇に大きく前進させる貴重なものだった。

 開始直後から持ち味であるサイドでの切れ味鋭いドリブル突破を繰り返し、自らもシュートを狙った。なかなか得点につながらず、「相手が2人で対応してくるのは分かっていた。寄せてこなかったので、もっと早めにセンタリングを上げればよかった」と振り返るが、それでもしぶとくサイド攻撃を継続。後半も、ハーフタイムに話し合った「あとは決め切るだけ。やることは変えず、気持ちを切らさずにやろう」というプレーを続け、最後は自らのゴールで均衡を破った。

 難敵を振り切り、次の目標は「チーム一丸となって、全国制覇を目指す」ときっぱり。選手権の舞台でも自らのサイドアタックとゴールで、日本一を勝ち取ってみせる。

(取材・文 石倉利英) 
●【特設】高校選手権2019

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