[10.27 J2第38節 横浜FC2-1東京V ニッパツ]

　横浜FCのMF松尾佑介はJ2第38節・東京V戦の後半9分、FW皆川佑介のクロスをワンタッチで押し込み、今季5ゴール目を記録した。現在は仙台大に所属し、特別指定選手という登録で公式戦に出場している21歳。5ゴールという記録は1998年に強化指定選手として制度が始まって以来、単独最多ゴールの数字となった。

　強化指定選手制度は1998年、高校生がより高いレベルでプレーできる機会を得られるように創設された制度。03年からは現在の特別指定選手に名称が変更され、大学生にも門戸が開かれた。また2018年からは、プロ内定選手のみ登録できるようになり、松尾もすでに来季から横浜FCに加入することが決まっている。

　直近の最多ゴール記録は2013年、大分トリニータに登録されたびわこ成蹊スポーツ大FW松田力(現福岡)がJ1リーグ戦で挙げた4得点。今季途中から選手登録された松尾はJ2第31節の甲府戦で3試合連続ゴールとなる今季4点目を決め、単独トップに王手をかけていた。

　記録の存在は「記事で知った」という松尾だが、半期での5得点は「もともと取りたいと思っていた」数字だという。年間10得点といえばサイドアタッカーとしては立派な成績。一時は5試合4発の固めどりも経験しながら「ちょっと出来過ぎだった」と謙虚に構え、「チャンスはいつか来る」と5ゴール目を狙っていた。

　もともとはオンザボールの技術とスピードに長けた選手だが、この日のゴールはクロスに飛び込む形。「他の選手も良い選手が多いので見てくれる。オフで引き出す動きは意識してやってきた」という成長の跡も見られた。ここまで17試合出場でチームの戦績は12勝4分1敗。横浜FCの13年ぶりJ1昇格に向け、現役大学生が欠かせない存在となっている。

(取材・文　竹内達也)

---

★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2019シーズンJリーグ特集ページ
●“初月無料”DAZNならJ1、J2、J3全試合をライブ配信!!