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“文武両道”県立西宮が全国出場経験校3連破で2年連続の決勝に進出!:兵庫

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県西宮が2年連続で決勝に進出した

[11.4 高校選手権兵庫県予選準決勝 県立西宮2-0報徳学園 アスパ五色]

 第98回全国高校サッカー選手権兵庫県予選準決勝が4日にアスパ五色メイングラウンドで行われ、県立西宮高報徳学園高に2-0で勝利し、2年連続の決勝に勝ち上がった。リベンジを期す決勝では神戸弘陵高と対戦する。

 文武両道を掲げる県西宮が、2年連続で兵庫県王者を決める舞台にたどり着いた。竹内雅史監督は「(去年の決勝は)芝がスリッピーなので慣れるのに苦労した。ピッチレベルでは応援の反響が凄くてお互いの指示が通らなかったみたい。でも経験しているメンバーが4人いる。今年はここに合わせてチーム作りをしてきたので、勝ちに行きたいと思います」と早くも11日にノエビアスタジアム神戸で行う決勝へ意識を強めた。

 風上に立った前半に主導権を握った。前半13分にDF牧村駿佑(3年)のパスで抜け出したFW和久洸成(3年)がGKとの1対1を制して先制。同33分にはMF小林遼生(2年)が右サイドからカットイン。エリア手前から左足でニアを抜き、前半だけで効率よく2点のリードを奪うことに成功する。

 また前半からMF堀毛優(3年)ら個に特長のある報徳学園の攻勢に遭うが、要所はしっかりと締めて戦う。後半13分には堀毛に強引な突破からシュートを打たれるが、カバーに入ったDF清家太陽(2年)がかき出して難を逃れる。試合終了間際にはMF船瀬達也(3年)に強烈なミドルを打たれるが、枠に飛ばさせなかった。

 私立校優勢の兵庫県で安定的な強さをみせるが、部員には学校行事への参加を優先させている。そのため昨年は準決勝後に予定されていた3泊4日の修学旅行に部員が参加。調整が不十分のまま決勝に向かわざるを得なかった。今年は修学旅行の時期がずれたことでその心配はないが、大会期間中も模試が実施されるなど、全国を目の前にする部員への優遇はない。

 そんな中でも2年連続の決勝進出。8強で今夏のインターハイ予選4強すべてが敗退する波乱のトーナメントで、神戸科技、滝川二高、そして報徳学園と全国選手権出場経験校を3連破しての勝ち上がりも評価できる。悲願の初優勝まであと1つ。3年生部員のほとんどがセンター試験を受験することになっているが、正月の関東遠征を拒むものはどこにもいない。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2019

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