beacon

[MOM3033]神戸弘陵MF兼田拓実(3年)_今季の苦しみ払拭、開始4分の決勝点

このエントリーをはてなブックマークに追加

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.4 高校選手権兵庫県予選準決勝 神戸弘陵1-0関西学院 アスパ五色]

 ミーティングで話していた通りの得点パターンだったという。左サイドの崩しからMF松野隼輝(2年)がクロスを上げると、右MF兼田拓実(3年)がゴール前に入る。DFに前に入ってボールをコントロールすると、倒れ込みながら左足で押し込み、先制点を奪った。

 開始4分の先制点を守り抜いての勝利。谷純一監督は「思ったより早く決まったことで守る時間が長くなってしまった」と苦笑いだったが、殊勲の兼田は「厳しい時間帯が続いたけど、しっかり守れてよかったです」と充実の汗をぬぐった。

 今季は主力の怪我に悩まされ、なかなかメンバーが揃わなかった神戸弘陵だが、その中でも兼田は試合に出続けた。昨年からのレギュラーだが、今季はプリンスリーグ関西でわずか1勝の最下位。その1勝も9月の第13節で、チームは春先から負け続けた。

 兼田自身も「去年のイメージがあったので今年も行けるかなと思ったけど、どうやったら勝てるのか分からなくなった」。ただそんな中でも谷監督ら指導者が熱心に指導してくれる姿に感謝、そしてかけてくれる言葉を信じて、高校選手権に向けてやってきたという。

 準々決勝では同じプリンスリーグを戦い、総体予選を優勝した三田学園高を撃破。そして準決勝では昨年選手権予選優勝校の関西学院高を破った。「今年のチームの一番の目標は選手権。このままの勢いで全国に行きたいです」。自信を取り戻した実力校が4年ぶりとなる兵庫県の頂を目指す。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2019

TOP