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総体16強の王者・丸岡が夏冬連覇! 北陸振り切り2年連続選手権へ:福井

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福井を制した丸岡高が2年連続選手権へ

[11.10 高校選手権福井県予選決勝 丸岡2-1北陸 福井]

 第98回全国高校サッカー選手権福井県予選は10日、テクノポート福井スタジアムで決勝を行い、丸岡高北陸高に2-1で勝利した。総体予選に続く夏冬連覇を達成した丸岡。昨年度選手権16強の王者が2年連続30回目の出場を決めた。

 夏のインターハイで全国ベスト16と躍進した丸岡は今年度、昇格1年目の北信越プリンスリーグで一時は首位を走り、3位フィニッシュと力を発揮。昨年度の選手権、今年度の総体はベスト16。全国の舞台で経験を積んできた福井王者が、予選決勝でシュート数20対2と圧倒した。

 丸岡・小阪康弘監督が「狙っていた」というセットプレーから試合を動かした。前半14分、右CKの流れからDF田島優也(3年)がクロスを配給。ファーで待ち構えたDF藤本輝晶(3年)が押し込み、幸先良く先制に成功した。

 主導権を握る丸岡に攻め立てられ、自陣に釘付けにされる北陸。相手の空中戦に付き合ってしまう形となり、ボールが落ち着かない展開が続く。起点をつくれず、決定機を創出できないまま前半を折り返した。

 この日、北陸は2トップを組むFW妹尾隼(3年)の“相棒”FW田中佑樹(3年)を大学入試のため欠くというチーム事情もあった。1点が欲しい後半開始から負傷明けのMF加藤実録(3年)を投入。練習復帰して「1週間」という160cmの小兵アタッカーが4-4-2の左サイドハーフに入り、MF桃木克哉(3年)が左から2トップの一角に上がった。

 交代策で反撃を試みた北陸だったが、次の一点を奪ったのも丸岡だった。「2点目が勝負だ」(小阪監督)と後半に入った丸岡は同10分、中盤でパスをカットしたDF遠藤悠生(3年)がすぐに縦パスを出すと、抜け出したMF川中浩夢(2年)がドリブルで持ち出し、右足でネットを揺らした。

 2-0に突き放した丸岡は主将でエースのFW田海寧生(3年)、FW中村晃大(2年)、川中が次々とフィニッシュに持ち込み、後半だけで16本のシュートを浴びせた。試合はアディショナルタイムを迎えたが、北陸も土壇場で一矢報いた。「GKの位置は確認していた」という加藤がトラップから右足を振り抜き、豪快なロングシュートを沈めてみせた。

 最後に反撃を許した丸岡は試合の締め方を反省材料とし、選手権の舞台へ向かう。総体はU-17日本代表FW西川潤(3年)を擁する桐光学園に敗れた。「ベスト16超え」を掲げる田海主将は「通用しない部分が多かった。リベンジできるのは選手権しかない」と雪辱に燃える。

(取材・文 佐藤亜希子)
●【特設】高校選手権2019

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