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4連勝で自力Vも復活の横浜FM、自陣から独走弾の仲川輝人「日程くんがすごい」

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GKをかわしてゴールを決めるFW仲川輝人

[11.9 J1第31節 横浜FM4-2札幌 ニッパツ]

 俊足を飛ばして50m近い距離を独走した。2-1で迎えた前半23分、横浜F・マリノスはカウンターからFWマテウスがドリブルで持ち上がり、自陣のセンターサークル内でつぶされたところでFW仲川輝人が素早くこぼれ球に反応。ボールをかっさらってドリブルに入ると、スピードに乗ってそのまま相手の高い最終ラインをするすると抜け出した。

「どっちのボールになるかというフィフティーフィフティーぐらいのボールだった。自分が先に触れたことで(左サイドに開いていた)エリキにパスする選択肢もあったけど、相手がパスを読んでコースを切ってきたので、自分でドリブルしようと決めて、そこからはイメージどおりだった」

 相手ペナルティーエリアに入ったところで前に出てきたGKク・ソンユンもかわして右足で無人のゴールにシュート。圧巻のドリブルシュートで3-1と突き放し、勝利を大きく手繰り寄せた。ゴール後はMFマルコス・ジュニオールと向かい合って、2人でお馴染みの「かめはめ波」。前半4分のFWエリキの追加点も正確な右クロスで演出した仲川は1ゴール1アシストの活躍でチームを今季初の4連勝に導いた。

 これで今季通算13ゴール目。自己最多記録をさらに更新し、チームメイトのマルコス・ジュニオールの今季15ゴールに2点差の得点ランキング3位タイに付けている。とはいえ、「個人のタイトルよりチームの勝利が欲しい。チームとしてタイトルが欲しい」という信念は揺るがない。4連勝で8戦負けなし(7勝1分)としたチームは2位に浮上。鹿島が敗れたことで、首位に立ったFC東京を勝ち点1差で追っている。

 そのFC東京とは12月7日の最終節でホームでの直接対決を残している。つまり残り3試合全勝なら自力で優勝が決まるという展開になった。俄然、最終節の注目も高まる中、「(Jリーグの試合日程を自動作成するシステムの通称として知られる)“日程くん”がすごいんじゃないですか」と報道陣を笑わせた仲川はまずは目の前の一戦に集中している。

「優勝を目指しつつ、一戦一戦勝っていくしかない。自分たちは追いかける立場。目の前の試合で内容も圧倒して勝ち切ることをやっていけば、いい景色が見えるんじゃないかと思う」。そう言い切った27歳は「勢い、流れは自分たちにあると思っている」とも言う。就任2年目のアンジェ・ポステコグルー監督の下、磨き上げてきた攻撃的サッカー。「ボスのサッカーをチーム全員が信じてやれていることが勝てている要因だと思う。1年目は苦しい時期もあったけど、2年目になってチーム全体で共通理解ができてきた。試合に勝てばチームの自信にもなるし、内容も結果も付いてくると、選手一人ひとりが成長する。それが今につながっていると思う」と力強かった。

(取材・文 西山紘平)

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