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[デフフットサルW杯]世界一を目指す日本は、主将の東海林の2ゴールなどでブラジルに快勝

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勝利を決定づける5点目を決めた土屋祐輝(提供:日本ろう者サッカー協会)

【デフフットサルワールドカップ2019】(スイス・ヴィンタートゥール)
日本代表5-2(前半2-1)ブラジル代表

 難聴の人がプレーするデフフットサルのワールドカップ(W杯)が9日、スイスで開幕し、日本代表は予選リーグ初戦でブラジル代表と対戦。5-2で逆転勝利をおさめた。

 前半にブラジルにリードを許す苦しい展開だったが、直後に宗澤麟太郎が同点弾、松本弘の勝ち越しゴールで逆転に成功。前半を1点リードで折り返した。

 さらに後半も残り7分弱で主将の東海林直広がチームの4得点目を決め、ほぼ勝利を決定づけ、土屋祐輝がダメ押しのゴールをあげた。

 2月のアジア最終予選で準優勝してこの大会を迎えた日本代表は、この4年間、一貫して「世界一」を公言して取り組んできた。その世界一達成を後押しするようなニュースが大会直前に入ってきた。前回まで2大会連続W杯優勝のイランが大会直前に出場をとりやめた。理由についての公式アナウンスはないが、8月24日にはじまったイランとイスラエルの戦争により、イランの選手は国外に出られないからだという情報もある。

 日本代表はイランと2月のアジア選手権で予選グループと決勝で2回対戦し、いずれも0-4と完敗した。ただ、その悔しさをバネに「打倒・イラン=世界一」とターゲットに絞り、日本代表選手は日々の練習を取り組んできた。日本代表合宿でも実戦の相手を、2m近い選手がいるイランを想定して、大柄な選手がそろうチームを選ぶなど、強烈なライバル心を持ちながら練習を重ねてきた。この日2ゴールを決めた東海林直広主将も「聞いた時は心にぽっかり穴が開いたというか……。初めて戦えない悔しさを感じた」と複雑な胸中を明かしていた。
 
 ただこの日、初戦のブラジル戦でリードされる展開から追いつき、快勝したことで「イラン・ロス」によるモヤモヤは少しずつやわらいだはず。試合後、東海林主将はこう明かした。

「(ブラジル戦は)大事な試合になること、全員がわかっていましたし、全員で勝ち切る。それを出し切ることが出来ました」

 世界一へ確実に歩みを進めたい日本代表は本日10日、ポーランド戦に挑む。

得点者
[日本代表]
(前半)
宗澤麟太郎
松本弘

(後半)
東海林直広2点
土屋祐輝

先発メンバー
[日本代表]
GK12折橋正紀
FP3設楽武秀
FP7東海林直広
FP8吉野勇樹
FP9鎌塚剛史
監督川元剛

【男子日本代表スケジュール】
≪予選≫
11月09日 〇5-2ブラジル
11月10日18:00(10:00)ポーランド
11月11日18:00(10:00)ロシア

≪決勝ラウンド≫
11月13日 準々決勝ほか
11月14日 準決勝ほか
11月15日 順位決定戦(5位~12位)
11月16日 決勝、3位決定戦
※時間は日本時間、( )は現地時間。スケジュールは変更される場合あり

大会の公式HPはこちら

【W杯男子日本代表】
GK1千葉駿介(千葉・MARE PARADA)
GK12折橋正紀(埼玉・AVANOL/SORDO)
FP3設楽武秀(埼玉・スプリズ)
FP4土屋祐輝(千葉・MARE PARADA)
FP5船越弘幸(大阪・Gypsy futsal club)
FP6上井一輝(和歌山・LIGAR.F.C)
FP7東海林直広(埼玉・AVANSOL/さいたま)
FP8吉野勇樹(埼玉・AVANSOL/SORDO、REPLO TOKYO)
FP9鎌塚剛史(千葉・トルエーラ柏)
FP10松本弘(埼玉・AVANSOL/SORDO、REPLO TOKYO)
FP11野寺風吹(茨城・筑波大学蹴球部、VELDADEIRO/W.F.)
FP13宗澤麟太郎(埼玉・AVANSOL/SORDO)
FP14吉岡成哲(埼玉・AVANSOL/SORDO)
FP15仲井健人(埼玉・AVANSOL/SORDO、REPLO TOKYO)

≪スタッフ≫
監督:川元剛
コーチ:金尾直紀
ゴレイロ(GK)コーチ:定永久男
トレーナー:橋本賢太
メンタルトレーナー兼通訳:田中賢二
スタッフ:畑村聖子

最終メンバーの詳細はこちら

(取材・文 林健太郎)

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