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静岡学園指揮官はFW加納大を高評価。兄と同じく2年で選手権へ

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静岡学園高FW加納大が前線で攻撃の起点になり続けた

[11.9 選手権静岡県予選準決勝 静岡学園高 2-0 浜松開誠館高 エコパ]

 兄と同じく2年生で大舞台に立つ。静岡学園高の川口修監督が「今日は彼が非常に利いていたと思う。相手にとって非常に嫌なボールの持ち方をしていたり、今日は非常に良かった。今大会一番、いや、今季で一番かな」と嬉しそうに評価していた選手が、FW加納大(2年)だ。

 スペースを狙う動きでボールを引き出したほか、相手の強度の高い守備の中でもボールをキープ。指揮官が「あれくらいボールが収まると攻撃のスイッチが入る」と分析していたように、チームの攻撃の起点になり続け、クロスに勇気を持って飛び込むシーンもあった。

 決定機がありながら得点を奪うことができず、本人もその点を悔しがっていたが、最前線で迫力のあるプレッシングを見せるなど存在感ある80分間。「開誠館が前へ前への圧力が凄かったので、この一週間、いかに裏に抜けてボールを収めるかというのが大事かなと思った。前でボールを収めて起点になれたのは良かったです」。決勝に向けて自信となる試合となったようだ。

 加納は静岡学園中1年時に全国中学校大会でゴールを決め、U-13日本選抜、U-14ナショナルトレセンメンバーにも選ばれた経歴を持つ。静岡学園の中で数少ない中学時代から実績を持つプレーヤーだ。大怪我を乗り越えて迎えた昨年はJFA U-16トレセンキャンプメンバーの一員として年代別日本代表クラスの選手たちとともにプレーしている。

 本人は将来のためにも2年生で選手権に出場して、色々な関係者に見てもらいたいという思いがある。この日2得点を挙げた先輩FW松村優太(3年、鹿島内定)の活躍も刺激。「ああやって活躍しているので、自分も負けずに点も獲らなきゃと思いますし、この2年の選手権がこれからの自分のサッカー人生を変えるんで、ここで活躍して全国で活躍していければ将来のキャリアアップにも繋げていけるんで、これからが一番大事だと思います」と決勝、そして全国での活躍を誓った。

 加納の2人の兄はいずれも静岡学園出身。長兄のDF加納錬(現相模原)は選手権に出場することができなかったが、次兄のFW加納澪(現国士舘大)は2年時に選手権に出場し、東福岡高戦でゴールを決めて注目度を高めている。

 自分も2年時に選手権へ。加納は「兄貴たちの活躍とかを見て、自分もいずれはこの(選手権の)全国の舞台に立ちたいなと思ってやってきた。それがやっとあと1勝で自分の目標とするところにたどり着けるので、そこに向けてまずは決勝しっかりと勝って、全国に繋げていきたいです」。前を向いた際のドリブルとシュートのパンチ力も魅力。決勝ではFWとしてゴールを決めて、チームを全国へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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