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夏の千葉王者相手でも専修大松戸のエースFW吉川は普段通り。ドリブルで翻弄し、1ゴール

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前半39分、専修大松戸高の10番FW吉川秀斗が右足で先制PKを決める

[11.10 選手権千葉県予選準々決勝 日体大柏高 1-2(延長)専修大松戸高 柏の葉]

 そのテクニカルなドリブルは夏の千葉王者・日体大柏高でも簡単には止めることができなかった。専修大松戸高の10番FW吉川秀斗(3年)は「全く緊張しない」という言葉通りに前半からミニゲームで磨いてきたドリブルにチャレンジ。23分に1対1から鮮やかな突破を見せるなど複数のDFでなければ止まらなくなっていた。

 39分には左サイドからドリブルで持ち込むと、「この前の白井戦で中に行くのがバレていると思った。みんなからも『バレているんじゃない?』と言われていたので、シザースしたら騙されるかなと」縦へ。DFを剥がして出したラストパスがPK獲得に繋がった。

 そして、チームメートからの後押しもあってキッカーを務めると、ここでも緊張せずに右足でゴール。日体大柏の酒井直樹監督も吉川とFW 片岡駿太(2年)の2トップの積極的な仕掛けについて「前の2枚の威力があって、前に出て行けなかった」と振り返っていたように、相手を押し下げる原動力になっていた。

 夏の千葉王者・日体大柏を破ったが、吉川は「気合は入っていましたけれど、『絶対に勝つぞ』みたいではやっていなかったです。めっちゃ勝ちたいと言うよりも、自分たちの良いサッカーをして、自分たちのプレーを見せれば観客に楽しんでもらえるし、結果も出てくると思った」。次は名門・市立船橋高との一戦となるが、エースに力みは見られない。

「前日くらいから徐々に上げて、良いサッカーを見せたいですね」。注目集まる一戦でも、普段通り。自分たちが楽しんで、観衆も楽しませる。

(取材・文 吉田太郎)
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