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バスケス・バイロンに学ぶ岡崎城西MF若槻の突破力「あの切り返しに刺激を受けた」:愛知

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左サイドを突破する岡崎城西MF若槻唯杜(3年)

[11.9 高校選手権愛知県予選準決勝 岡崎城西1-0熱田 パロ瑞穂]

 新人戦王者・岡崎城西高は技術のある個が連動し、多彩な攻撃を繰り出す。左サイドハーフを担うMF若槻唯杜(3年)は準決勝で好パフォーマンスを示した一人。左サイドを縦に仕掛ければ、鋭い切り返しで相手を翻弄し、チャンスを広げた。目を引くその武器は、昨年度の選手権で注目を集めた優勝校・青森山田高のMFバスケス・バイロン(いわきFC)に学んだという。

「あの切り返しに刺激を受けた。バイロン選手を研究してドリブルを学びました。マジで憧れますね」。バイロンが武器とする超絶な切り返し、ドリブルを研究し、磨きをかけた。新人戦、総体予選まではスーパーサブ起用が多かったが、選手権予選はスタメン出場を続けている。

 前半は先制ゴールをアシストしたほか、左サイドの突破で何度も魅せた。ボールを受ければ突破力を示し、キレのあるドリブルで敵陣を切り裂く。「今日はしぶとく付いてきて厳しかった」という粘り強い熱田のディフェンスには一回、二回と鋭い切り返しを入れて剥がし、パロマ瑞穂スタジアムを沸かせた。

 積極的にシュートも打ち込み、前半34分にはこぼれ球に素早く反応し、右足ダイレクトで狙ったが、強烈なシュートは惜しくも左ポストを叩いた。今大会はまだ無得点。決勝で狙うのはチームを全国に導く大会初ゴール。「カットインからニアにぶち込みたい」とイメージを膨らませた。

 分厚い攻撃を畳み掛けた前半に対して、全体がペースダウンした後半の内容は決勝に向けた反省材料となった。愛工大名電とは総体予選準決勝で対戦し、PK戦の末に勝利している。相手のハイプレスは脅威だが、「食い付いてくる相手はかわしやすい」と若槻。昨年度バイロンが躍動した選手権の舞台まであと一勝だ。

(取材・文 佐藤亜希子)
●【特設】高校選手権2019

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