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夏の千葉王者・日体大柏は準々決勝で涙。個人、チームとしても「次に繋げないといけない」

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後半14分、日体大柏高はFW長崎陸が左足で同点ゴール

[11.10 選手権千葉県予選準々決勝 日体大柏高 1-2(延長)専修大松戸高 柏の葉]

 インターハイ予選で市立船橋高と流通経済大柏高を連破。33年ぶりとなるインターハイ出場を果たした日体大柏高だが、選手権予選は準決勝の前に姿を消すことになった。

 序盤、DF伊藤夕真(3年)のロングスローなどで押し込み、FW耕野祥護(3年)が強烈なシュートを放ったが、前半10分を過ぎると、専修大松戸高のFW吉川秀斗(3年)とFW片岡駿太(2年)のドリブルと、細かなパスワークの前にDFラインが下げられてしまう。

 前半終了間際にアンラッキーな形で許したPKを決められて失点。足首を負傷したGK渋井叶夢(3年)がハーフタイムに交代するなど、思うような試合展開ではなかった。それでも、後半は立ち上がりから相手を再び押し込み、左WB吉沢友万(2年)のヘディングシュートやFW佐藤大斗(3年)のクロスバー直撃FKなどで専大松戸ゴールを脅かした。

 そして後半14分、カウンターから耕野が右サイドを抜け出し、グラウンダークロス。これを投入されたばかりのエースFW長崎陸(3年)が左足1タッチで決めて同点に追いついた。インターハイ予選で大活躍しながらも、本大会を負傷欠場している耕野の快足とインターハイ予選決勝の流経大柏戦で2ゴールを決めている長崎の決定力が結実。試合の流れは日体大柏に傾いていた。

 その後も右WB粕加屋光(3年)と佐藤、耕野が絡んだ崩しや、耕野のスピードを活かしたカウンターでチャンスを作り出す。だが、延長前半5分に耕野の右クロスを長崎がニアで合わせたシーンや、同終了間際の決定機を活かせなかったことが響いた。延長後半終了間際の失点。反撃する時間は残されていなかった。

 元柏MFの酒井直樹監督は「後半修正してクロスまでは行っていたけれど、箱(ゴール)に入らなかった」とし、個々のスキル面や状況判断の面、指揮官自身についても改善点があると分析。そして、「我々は次に繋げないといけない」と語った。夏の王者として、他校からターゲットにされる中で戦った選手権予選。自分たちの力を十分に出しきれなかった経験は次への糧になる。

 主力の3年生選手は次の進路でサッカーを継続する。そこでの活躍するため、また下級生やチームスタッフたちは今年以上のチームになるため、この敗戦から学び、次に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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