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PK戦敗退も青森山田相手に100分間無失点。八戸学院野辺地西・三上監督「自分たちの中での歴史は変えられた」

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八戸学院野辺地西高は「一つ自分たちの中での歴史は変えられた」試合に

[11.16 選手権青森県予選決勝 青森山田高 0-0(PK4-2)八戸学院野辺地西高 青森県総合]

「『歴史を変えるぞ』というところでやってきて、優勝はできなかったですけれども、我々にとっては一つ自分たちの中での歴史は変えられたので、そこはポジティブに捉えて、もう一歩二歩のところを突き詰めていきたい」

 PK戦で敗れた試合後、八戸学院野辺地西高の三上晃監督は悔しさを滲ませながらも選手たちを讃えていた。「絶対王者」青森山田高の連覇を止めて全国初出場を果たすことはできなかった。それでも、高校年代最高峰のリーグ戦、プレミアリーグEASTで首位に立つ青森山田相手に100分間得点を許さなかった。そしてPK戦まで持ち込んだことは、間違いなく前進。指揮官はこの敗戦から個人、チームが成長することを期待していた。

 コイントスで相手が風下を選択したことで、“希望通り”に風上へ。風速10mにも及ぶ強風の中で「前半の5分、10分のところが(得点を)取るチャンスではあると子供たちに話していた」(三上監督)。インターハイ予選決勝では開始4分で2失点して0-2。この日も相手が飲み込みに来ることが想定されたが、逆に前へ出て1点を取りに行こうとした。

 得点にこそ結びつかなかったものの、立ち上がりから積極的にシュートやスルーパス。チームの肝に当たるMF山谷麻尋(3年)とMF佐々木大羅(3年)のダブルボランチが前を向いてパスを繋ぐなど、攻撃時間を増やし、1年前の青森山田戦でゴールを決めているMF工藤拓人(3年)の仕掛けなども交えてゴールを目指した。

 前半のシュート数は4-6と対抗。だが、風下となった後半は押し込まれる時間が続き、攻撃する時間を増やすことができなかった。「もうちょっと相手に『やべえな』と思わせる精度をつけないといけない」と三上監督。相手が攻撃にパワーをかけて来る中、それを跳ね返すだけになってしまい、奪ったボールを繋ぐことができなかった。

 足を攣らせながらもフル出場したCB宍戸勇介(3年)や的確なセービングで青森山田を封じたGK鈴木奏汰(2年)、右SB花田翔主将(3年)ら各選手の奮闘によって無失点。だが、非常に高い青森山田の壁を越えることはできなかった。

 三上監督は「日常を我々は変えたい」とコメント。次の目標は12月に開催されるプリンスリーグ東北参入戦を勝ち抜き、昇格を果たすことだ。現在、青森県1部リーグに所属する八戸学院野辺地西に対し、青森山田は2カテゴリー上のプレミアリーグに所属。八戸学院野辺地西は普段、青森山田のサードチームとの対戦を強いられている。

 だからこそ、プリンスリーグに昇格し、よりレベルの高い相手の中で揉まれること。佐々木は「県でできない経験をプリンスでやらないといけない。今年こそ上げて、プリンスを経験させてあげたい」と宣言した。少しでも青森山田の“日常”に近づいて来年以降、青森の高校サッカーの歴史を変える。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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