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FWとして「不甲斐ない」…好機逸の小川航基「惜しいでは何も変わらない」

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U-22日本代表FW小川航基(水戸)

[11.17 キリンチャレンジカップ U-22日本代表 0-2 U-22コロンビア代表]

 打った本人は「入った」と思った。そして、見ている誰しもが「入った」と感じただろう。しかし、U-22日本代表FW小川航基(水戸)の右足から放たれたシュートはポストを叩き、チームに得点は生まれずに0-2の完封負けを喫した。

 0-0で迎えた後半あたまから出場機会が訪れる。後半2分と同14分に失点して2点のリードを奪われた上に、日本はリズムをつかめずに攻撃の形をほぼ作れない。しかし、ロングパス1本で小川に決定機が訪れた。

 後半36分、自陣でMF堂安律(PSV)がボールを受けると、「左足に置いたとき、律は顔が上がる。あのタイミングは絶妙だった」と最終ライン裏を突こうと動き出す。小川の動きを見逃さなかった堂安からスペースにボールが送られると、飛び出したGKエステバン・ルイスよりも先にボールに触れ、右足でシュートを放った。決定的な場面で、本人も「入ったと思った」シュートだったがポストに弾かれてしまう。ネットを揺らすことができず、「まだまだだなと言われているような気がする」と悔しさを滲ませた。

「今日みたいなチャンスを確実にねじ込むことが重要。惜しいでは何も変わらないし、あれをゴールにねじ込むことが一番大事なことだと思う」

 今年5月のトゥーロン国際大会では4試合で2得点を記録したが、そこから4試合ノーゴール。小川だけでなく、その4試合でFWに得点が生まれていない現状に「非常に不甲斐ない」と唇を噛む。「ラストチャンス、もうチャンスはないかもしれないくらいの気持ちでやっていかないといけない。もし次、代表に呼ばれることがあれば、死に物狂いで得点というものを、数字というものを求めていきたい」。ここで立ち止まるわけにはいかない。気丈に前を向き、歩みを進めていく。

(取材・文 折戸岳彦)
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