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“ベスト”でスタメン勝ち取るも…岩田智輝「全然満足していない」

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U-22日本代表DF岩田智輝(大分)

[11.17 キリンチャレンジカップ U-22日本代表 0-2 U-22コロンビア代表]

 持ち味を発揮する場面もあった。しかし、結果にはつながらなかった。U-22日本代表DF岩田智輝(大分)は、攻守両面で課題を感じたようだ。

 コロンビア戦は右CBでスタート。「いつもどおり攻撃参加を求められていた」と持ち味となるオーバーラップで攻撃に厚みを加えようと考えていた。コロンビアの最終ラインが4枚だったことで、「自分が攻撃参加したら数的優位になれる」と右アウトサイドの菅原を追い越すだけでなく、PA内まで走り込む場面もあった。

 しかし、その多くの場面でパスが出てこなかった。本人は「おとりになれたし、選択肢になったと思う」と話したが、ボールを呼び込めばチャンスが広がったと思われる場面もあったため、「コミュニケーションをとりながらやっていく必要がある」とも答えている。

 また、守備面にも課題を残した。特に1失点目の判断ミスを悔いている。コロンビアがゴール前に送ったクロスをDF立田悠悟(清水)とDFブライアン・ベラと競り合う。PA内に落ちたボールに対して岩田は寄せるのではなく、その場にステイ。するとこぼれ球をFWルイス・サンドバルに拾われてシュートを放たれる。ブロックしようと滑り込んだ足先にボールは触れることなく、先制点を奪われてしまった。

「ビルドアップでは自分らしさを出せた部分はあるけど、守備の部分で一瞬の判断というところで課題が出た。1失点目は自分が出た方が良かったというのはあるし、最後のところで体にぶつけられれば防げたと思う」

 9月の北中米遠征では初戦メキシコ戦の前半38分に負傷交代し、離脱を余儀なくされ、今合宿の広島との練習試合でも負傷の影響でわずか28分でピッチを後にした。しかし、「現時点でのU-22代表のベストメンバー」(森保一監督)と呼ばれた中で、コロンビア戦でスタメンの座をつかんだ。この試合に賭ける思いは強かっただろうが、「自分の良さを全然出せない試合だった。全然満足していない」と悔しさだけが残ることとなった。

(取材・文 折戸岳彦)
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