beacon

U-22日本vsU-22コロンビア 試合後の森保一監督会見要旨

このエントリーをはてなブックマークに追加

U-22日本代表を率いる森保一監督

 U-22日本代表は17日、キリンチャレンジカップで対戦したU-22コロンビア代表に0-2の完封負けを喫した。

 以下、試合後の森保一監督の会見要旨

森保一監督
「今日のU-22東京五輪に向けてのチームの強化としてキリンチャレンジカップ・コロンビア戦を行わせて頂いたこと、そして2万6000人という大観衆に、ここエディオンスタジアムに頂いて、試合を盛り上げて頂いたこと、そしてメディアの皆さんを通して、たくさんの方が、この試合に注目してくれていたこと、応援して下さっていたことにまずは感謝申し上げます。試合は結果的に残念だったが、まずは平和の祭典、東京五輪に向けての国内での初めての親善試合が、ここ平和都市広島で試合ができたことが、平和の発信、平和を考えていくことについて、意義のある試合をさせて頂いたと思っている。12月28日の長崎での試合も、平和に向けて、平和を噛み締めて、平和を考えてピッチとスタンド、そしてメディアの皆さんを通して、応援して下さる方と時間を共有できればと思う」

「今日の試合、選手たちは国内での初試合ということで、絶対に勝って東京五輪への期待を持って頂こうということで、非常にモチベーション高く、良い準備してくれて試合に臨んでくれた。しかしながら、素晴らしい雰囲気を作って頂いた中、勝たなければいけないというところが逆にプレッシャーになったのか、硬い入りをしてしまい、相手にペースを握られ、難しい試合になったと思っている。東京五輪本大会を見据えたときに、ラグビーW杯でも日本代表の経験のある皆さんが入りの部分で、勝たなければいけないというプレッシャーの中、戦っていたことを見ていたが、五輪本大会も同じような状況になることが十分考えられる。今日の雰囲気を作って頂いた中で、東京五輪の本大会は非常に難しい戦いになる入りのところ、もっとメンタルを強くして、我々がアグレッシブに戦えるようにならなければいけないということ、学びの場になったと思う。試合を通して1対1の局面で上回れていたところは、課題として挙げないといけないが、メンタル的にスムーズに入れるように、そこは我々スタッフが雰囲気作りから本大会のイメージを、いかにもっとやれるかというところ、今回のような機会を生かして本大会に進んでいきたい」

――試合の入りは3バックで、試合途中に4バックに変えた意図は?
「我々が追う展開になって、今日のメンバーを見たときに前線に攻撃力のある選手がベンチに控えていることで、前線の人数を増やすことで、交代から攻撃的に得点を狙いに行くという部分、できなかったことをやれるようにと考えた。これまでの五輪の活動の中でも、3バックと4バック、両方ともやってきていたし、今日は追う展開での4バックにしたが、タイミングを見てシステム変更をしようというのは試合前から選択肢として持っていた」

――堂安と久保を同時に起用したが、距離感など難しいように見えたが評価は。また今後、A代表の選手を呼ぶ機会は難しいと思うが、A代表の選手を入れた強化は?
「前半の途中は良い距離感で、縦パス、くさびが入って、コンビネーションのシーンはいくつか見ることできたので、そういう部分は感覚的に持ってほしいと思っている。コンビネーションの部分では今日、相手のプッシャーの強さもあり、なかなかスムーズにいかない部分が多かったところは、チームの活動として、短い期間で融合していくところ、合わせていくところは簡単ではないと思っていた。今後のことについてだが、我々は代表ウィークのルールの中で、代表活動していくことが中心となるので、そこで与えられた条件の中でベストな選択をして、チーム作りをしていきたいと思う。今日の対戦相手のコロンビアも、4人のU-22世代の選手がA代表で活動しているという情報を入れているが、我々のチームもできるだけA代表で活躍できる力を持った選手が、最後五輪に出ていく、そこを目指しながらやっていきたい」

――今日は国内初試合ということで、選手に伝えたことは。
「昨日の練習前に試合前日の記者会見の中で、私がメディアの皆さんの前で、我々が東京五輪で金メダルを目指して戦うということを話してきたと伝えた。その上で、今日の試合で、我々が何を目指しているのかを表現できるように準備していこうと、昨日の試合前に話した。先ほど試合が終わってからも、我々が持っている目標が、私だけのものなのか、チームで共有しているのかということを選手たちに話して、選手たちも今日の敗戦は悔しいけど、東京五輪で金メダルを獲得するためにやっていくということ、力をつけていくということは共有してきた」

――五輪でメダルを目指すのにはGKの存在は重要だが、大迫や谷に期待したいことは。
「彼らに期待したいことは、フィールドの選手と同様に、東京五輪に向けてA代表のゴールマウスをファーストチョイスで、一番手として、守れるように力をつけてほしい。私やスタッフに自分が一番だというところを見せ付けてもらえるようにしてほしい」

――コーチングは横内コーチがしていたようだが、指揮の役割分担は。
「今日はというか、ここのところの準備は横内さんがしてきた中で、A代表と五輪チームの活動が重なったときは、横内さんが指揮を執っていた。あまり状況を変えないようにと、立ち位置は話し合って、横内さんに前に出てもらうというのは、2人の話の中でやってもらっていた。選手に対してのコーチングは、普段の試合のときと同じく、相談して、選手に指示をする、交代等々、何がベストなのかということを、2人そろったときの試合と同じようにコミュニケーションを取りながらやっていた」

――FW陣にはどういう部分を伸ばしてもらいたいか。
「組織力というところは日本の武器にしないといけないと思うが。2つあって、まずは組織力というところで、連係、連動の動きの質パスの質を上げて崩していく部分と、攻撃だけではないが、個でこじ開けていくという最後の部分は、選手たちには強く意識してレベルアップしてもらいたいと思う。個でこじ開ける部分と、連係連動で、コンビネーションで崩すときのクオリティーを、技術を上げてほしいと思う。先ほどのGKの質問と全体的に言えることで、A代表に絡めるような選手が多く出ることで、東京五輪の目標を達成することができると思うし、選手たちには同年代だけの競争ではなく、オーバーエイジを含めたポジション争いだと、より意識してレベルアップしてもらいたい」

(取材・文 折戸岳彦)
▼AFC U-23選手権タイ2020(東京五輪最終予選)特集ページ

TOP