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[MOM3067]尚志FW山内大空(3年)_見る人の心打つ主将の献身

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献身的な姿勢で尚志高を牽引したFW山内大空主将

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.17 選手権福島県予選決勝 尚志高 1-0 聖光学院高 西部サッカー場]

「僕的にはMVPは山内だなって思います」。福島6連覇を達せしした尚志高の仲村浩二監督が、マン・オブ・ザ・マッチに推したのはFW山内大空主将(3年)だった。

「山内がとにかく走ってくれたから。あれは心打たれるプレーヤーだったなと。流れが悪い時に必ずボールをキープしてくれたり、相手陣地でヘディングに勝ってくれたり……」。試合後に山内は地元の少年少女に囲まれ、サイン、写真撮影のリクエストを受け続けていたが、それほど見る人の印象に残るプレー。個性派集団を背中で引っ張る主将が大一番でチームを勝利へ導いた。

「苦しい時とか、踏ん張り時という時に自分が一番声を出そうと思っているので、その部分(チームのために走る、戦う部分)で負けたくないというところがあった」と山内。この日の尚志は、決勝の重圧のためか普段よりも重心が後ろに重く、守備意識の高い戦いになっていた。

 その中で、彼のスプリント、ハードワークが攻撃回数を増やしていたのは間違いない。相手のクリアを身体に当ててマイボールにしたり、フリーランニングでフリーの選手を作り出したり、切り替えの速い守備でも貢献。2得点を挙げた準決勝のような目に見える結果こそなかったが、2連戦の決勝で彼の変わらぬ運動量はチームにとって非常に大きかった。

 この献身的なプレー、リーダーシップはピッチで戦った相手にもインパクトを残していた。聖光学院高の右SB小幡健介主将(3年)は「10番(山内)は自分も同じキャプテンなんですけれども、オーラが違うなと思いましたね。(まさに)チームを背中で引っ張るみたいな。全国出ている尚志のキャプテンは違うなと思いました」。対戦相手だけでなく、スタンドで見ていた福島の小中学生にも「もっとやれることがある」と気づかせるような山内のプレーだった。

 山内はインターハイで5得点を挙げて得点王。だが、勲章を得てもその姿勢は変わらない。「トレーニングも全て一生懸命にやる」と仲村監督。その指揮官は今年のチームについて、練習試合では結果が出なくても本番で強いことを口にしていた。そのチームに「ここぞ」のスイッチを入れているのも山内。力はあるが波もある3年生、そして1、2年生を率先してまとめてきたリーダーは全国でも自分の役割を貫く意気込みだ。

「自分のやることが明確なので。チームを引っ張ることと大事な時に1点を取るということ。目標は去年できなかった全国制覇。ベスト4で終わってしまったので、その部分を自分たちの代でしっかり果たせるように頑張っていきたい」。隣で鹿島内定FW染野唯月(3年)が圧倒的な存在感、決定力を見せつける中、チームに欠かせない山内の献身とリーダーシップ。埼玉スタジアム2○○2で目標を達成するまで、尚志のために走り続ける。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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