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「永遠の優勝候補」「無冠の帝王」と呼ばれて…今治東DF大谷一真、選手権初出場で「すべて出し切る」

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今治東中等教育学校(愛媛)DF大谷一真(3年)(写真協力=高校サッカー年鑑)

 13年度、17年度の県予選決勝で敗れはしたが、その実力は評価されてきた。ようやく、手にした選手権へのチケット。今治東中等教育学校(愛媛)DF大谷一真(3年)は、「3年間磨き上げてきたパスサッカーを全国で見せたい」と初の大舞台を前に胸を高鳴らせている。

 2日に行われた愛媛県予選決勝で新田高と対戦。スコアレスのまま迎えた後半27分に生まれた得点を守り抜き、1-0の勝利を収めて選手権初出場をつかみ取った。「選手権に出れることで、もちろん嬉しかった。でも、全国に向けてやらないといけないと、すぐに切り替えた」と優勝の余韻を引きずることなく、選手権に向けてリスタートを切っている。

 いつしか、「永遠の優勝候補」「無冠の帝王」と呼ばれていたようだ。実際に昨年度の新人戦では優勝しながらも、総体予選では決勝で宇和島東に敗れ、選手権予選では2回戦で散った。そして、今年度の新人戦も制したが、総体予選では決勝で新田に屈した。

「県内では毎年のように優勝候補の一つと言われていたけど、なかなか勝てなかった。自分たちも『全国が懸かると勝てないな』と言われて、本当に悔しかった。そう言われるのが嫌だったので、絶対に何が何でも勝ってやると思っていた」

 そして、辿り着いた大舞台。初戦の相手は山形中央(山形)に決まった。「厳しい試合になると思う」と答えつつ、「初戦から緊張して固くなって負けたら、3年間やってきた意味がない。緊張するかもしれないけど、自分たちが3年間磨き上げてきたものをすべて出し切って、その上で結果を求めてやっていきたい」と完全燃焼を誓う。

(取材・文 折戸岳彦)
●【特設】高校選手権2019

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