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選手権までの1か月半は「大変だろうな(笑)」…初出場・五條MF池田達哉が目指す“喜びの瞬間”

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五條高(奈良)MF池田達哉(3年)(写真協力=高校サッカー年鑑)

 1年生の頃からピッチに立っていた。なかなか選手権の舞台まで辿り着かなかったが、最上級生となった今年度、五條高(奈良)MF池田達哉(3年)は憧れのピッチに立つ権利を手に入れた。

 自身は1年時から選手権予選を経験。その後もレギュラーポジションをつかんで3年間を過ごしてきたが、選手権の舞台には辿り着くことができずに悔しさを味わってきた。「先輩たちが頑張ってきた中でも届かなかった選手権だった。自分たちの代で絶対に頑張って取ろうという気持ちがあった」と、16日に一条高との奈良県予選決勝に臨んだ。

 4連覇を狙う相手に対し、前半12分に先制しながらも、後半に2点を奪われて逆転を許してしまう。しかし、同37分に同点に追い付くと、延長前半4分に池田が値千金の決勝ゴールを奪い、3-2の勝利を収めたチームは初の選手権出場を決めた。「僕自身も嬉しかったけど、皆が喜んでいる姿を見て、もっと嬉しい気持ちになれた」とキャプテンらしい表現で、喜びを表した。

「高校でサッカーをしている選手にとって、一番出たい大会だった。そこで全国に出られるのは、とても光栄に思っています」

 大会までは1か月半の時間がある。この期間は「楽しみだけど…」と答えると、「大変だろうな(笑)」と続けた。これまでの3年間、厳しい練習をこなしてきたが、選手権本大会へ向けた練習は初めて。「全国で勝つために、どんな練習をするのかと考えると大変な時期ですよね」と今まで以上に厳しい練習が待っていると予想。だが、それを体感できるのも選手権に出場できたからこそ。「しんどそうだけど、本当に楽しみ」と仲間とともにハードな練習を乗り越え、選手権へと立ち向かう。

 選手権初戦の相手は仙台育英(宮城)に決定した。「名門校なので、とてもワクワクしている。全国という場は緊張するけど、思い出だけにするのではなく、結果も残せるような大会にしたい」と、まずは全国での1勝を目指し、仲間の喜ぶ姿を見て歓喜を爆発させたいところだ。

(取材・文 折戸岳彦)
●【特設】高校選手権2019

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