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東京V「ウイイレ」部門に加入した国体優勝のゴラゾー、41歳新星が燃やす“eスポーツ魂”

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東京ヴェルディeスポーツに加入したゴラゾー

 東京ヴェルディのeスポーツ部門は今月7日、「eスポーツ ウイニングイレブン」部門にゴラゾーとひゅーがが加入したことを発表。プレーヤー間で名を馳せていた2選手が新たにプロチーム所属となった。“スポーツ”として定着しつつも、まだ“ゲーム”として見られがちなeスポーツ。その世界で生きることになったゴラゾーに、プロへの意気込み、eスポーツへの熱い思いを聞いた。

 世界では1億人を超す競技人口となっているeスポーツは、日本国内でも様々なタイトルの大会が開催され、認知度は急上昇。サッカーゲーム「ウイニングイレブン」(以下、ウイイレ)はもともと根強いファンが多かったタイトルでもあり、大会開催が決定すると応募が殺到しているという。7月にはモバイルゲーム『ウイニングイレブン2019』による「eJリーグ ウイニングイレブン 2019シーズン」が行われ、その総エントリー数は21万5000人にも上った。

 そして10月には第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」(茨城国体)の文化プログラムとして「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019 IBARAKI」が開催された。ウイイレは3対3の対戦形式で行われ、予選を勝ち抜いた都道府県代表たちが本大会に集結。初代王者を目指した結果、開催県の茨城第2代表が頂点に輝いた。

 今回東京ヴェルディeスポーツに加入したゴラゾーは、その茨城国体で優勝を成し遂げた茨城第2代表のメンバーだ。41歳という年齢を気にさせない見事なプレーでチームを牽引し、決勝では劣勢から大逆転優勝。何よりもゴール後の軽妙なパフォーマンスで場を沸かせ、同大会の主役となった。

大会を盛り上げたゴラゾー

ゴールパフォーマンスで会場を沸かせた

 大会を振り返り、ゴラゾーは「メンバーの中では僕が一番メンタルの起伏が激しい」と意外な事実を明かす。そのことを知るチームメートたちが上手にフォローに徹したことで、実力を発揮できたという。仲間への感謝を口にしつつ「場も盛り上げて、観客の空気もこっちに持ってくるのが自分の役目。それがうまくハマったのかなという感じですよね」と謙虚に語った。

 41歳のゴラゾーはサッカー経験なし。観戦も日本代表戦ほどで、Jリーグ開幕時はその盛り上がりに便乗していたと自身も認める“にわか”ファンだという。ウイイレは10代後半から始め、20歳を越えてさらにのめり込んでいく。20代半ばで一旦離れたものの、2年前に仕事の得意先との雑談からウイイレ熱が再燃。そこでチームを結成し、代表決定戦を勝ち進んで茨城第2代表となった。

 そしてゴラゾーは国体初代王者の看板を手に、プロという新たなステージへ進む。しかし、41歳というタイミングで新たなハードルを課すことには「本当に嬉しかったんですが、迷いはありました」と胸中を明かす。妻や娘もいて生活もある。すべてにおいて「手を抜けないところですね」と改めて覚悟を語った。

「eスポーツがこういった形で社会で産業としてなっていくのであれば、それは第一線でやっていきたい」と意欲を見せるゴラゾーだが、国体終了後の囲み取材では今後の現役続行は明言していなかった。「今でも選手としては厳しいなとは思っています。ただこういうチャンスを頂いたので、もうちょっとうまくなろう、強くなろうという努力は今後もしていくつもりでいます」と自身の実力は自覚している。その上で、さらなる向上心を見せている。

 相応の覚悟を持ってプロの舞台に立つことになったゴラゾー。そこまでして選んだ大きな選択には、eスポーツを通じて得たかけがえのないものへの感謝があった。

国体優勝決定の瞬間

「それまでは自分が楽しいからやっていて、世の中もeスポーツで盛り上がってきたから便乗しちゃえ、くらいな感じでいました。でも優勝したときにそれが変わった。みんなの歓声だとか応援だとか、家族のサポートとか。そういったものが一気に思い浮かんで、自分も初めての経験だったんですけど、感謝の気持ちがすごく湧いて出てきたんです」

「嬉しい!やった!でも、みんながいなかったら絶対(優勝は)できなかったよなと。そういう気持ちが湧いてきたときに、これは何かできることをやらなきゃ駄目なんじゃないかって。もしかして自分が役に立てるのはここなのかもしれないし、役に立てるんだったら、役に立てるような立ち位置に行きたいなって感情が湧いてきたんです」

 世間ではまだeスポーツを“ゲーム”として捉える向きは強い。しかし大会や動画配信などで一度でもこの競技を観戦した人ならば、そのエンターテイメント性は語らずともわかるはずだ。この魅力あふれる“スポーツ”を浸透させるために、41歳のeスポーツプレーヤー・ゴラゾーの新たな挑戦が始まろうとしている。

■本件のお問い合わせ先
東京ヴェルディeスポーツ シニアマネジャー 松本
matsumoto@verdy-club.or.jp

(取材・文 石川祐介)

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