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練習場転々もタフに…蘇る湘南スタイル、山田直輝「思い出したのが大きい」

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先制点をアシストしたFW山田直輝

[11.23 J1第32節 FC東京1-1湘南 味スタ]

 優勝争い中のFC東京から先制ゴールをもぎ取った。湘南ベルマーレは前半36分、果敢にプレスをかけたFW山田直輝が高い位置でMF橋本拳人からボールを奪取すると、右サイドに絶妙なスルーパスを通す。これをFW松田天馬が決め、先制に成功した。

 FC東京の猛攻に晒される時間帯は5-4-1のブロックを敷いて耐え凌いだが、終了間際の90+4分に失点し、惜しくもドロー。左ポスト直撃のシュートを打つなどチームを牽引した山田は「今日に関しては悔いはないというか、自分たちの力をフルで出して引き分けだった。あと2試合でどうにかできるという気持ちの方が強い」と前を向いた。

 連敗を6でストップした湘南。10試合ぶりの勝利まであとわずかだった。出足鋭くプレッシャーを掛け、球際で激しく戦い、運動量で凌駕した。「どんな相手にも臆せず、前からいくことを思い出したのが大きい。こういう状況でも吹っ切れて前からいけるようになった」。終了間際の失点で惜しくも勝ち点2を取りこぼしたが、アグレッシブな湘南スタイルが蘇りつつある。

 チョウ・キジェ前監督のパワハラ疑惑が報じられた夏以降は未勝利。プレーオフ圏16位に位置し、自動降格圏17位には2差で松本山雅FCがいる。監督交代後も勝ち星が遠く、降格危機に瀕しているが、チームは前に進んでいる。

「この状況でも前向きに、良い雰囲気で練習ができている。出ている人だけじゃなく、全員のパフォーマンスのおかげで今日の試合があると思う」。熾烈な残留争いの最中、台風の影響により馬入練習場が冠水して使用できず、チームは約5か所の練習場を転々としている状況。

「毎日アウェーの環境で練習している感じです(笑) いろんな状態のピッチがあります」。タフな環境で練習を積んできただけに、この日は悪天候のフィールドでも風雨に負けない馬力を見せ、「今日のピッチは最高でしたし、(雨でも)逆にやりやすかった」と笑った。J1残留をかけ、勝利を目指す2試合。苦難を次々と乗り越え、タフに生き残る。

(取材・文 佐藤亜希子)
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