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横浜FC昇格の傍ら…中村俊輔が抱いた危機感「J3か引退しかないって恐怖は味わった」

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今夏加入し、J1昇格に貢献したMF中村俊輔

[11.24 J2第42節 横浜FC2-0愛媛 ニッパツ]

 横浜FCが悲願のJ1復帰を果たした好調のシーズンの傍らで、危機感に苛まれていた。MF中村俊輔は今夏、ジュビロ磐田から横浜FCに加入。足首の負傷を越え、23年目のキャリアで初めてJ2の舞台に臨んだが、苦難も待っていた。

「初めてJ2っていうところにきたから。自分で自分を、レベルを落としたってことを認めたことだから、そこの葛藤がまずあった。その後は試合になかなか出られなかった。ベンチ外。だからもうJ3か引退しかないって、そこまでの危機感というか恐怖は味わったから」

 下平隆宏監督はトップ下ではなく、ボランチの位置で中村を起用した。ただ、求められたのは破壊力抜群の両翼・松尾佑介&中山克広のスピードを生かす戦術のために、パスをつなぐ役割。ゲームを動かすパス、キック精度を生かしたサイドチェンジは重用されず、ボランチ像の違いにも直面した。

 ベンチを温め、ベンチ外も味わった。5試合連続でゲームから離れた。ただ、10月19日の京都戦でチームが後半戦唯一となる黒星を喫したところ、次の東京V戦、長崎戦と下平隆宏監督はテコ入れを図った。主軸だったFWイバやMFレアンドロ・ドミンゲス、MF松井大輔らを先発から外し、ボランチはMF佐藤謙介と中村のコンビに変更。そこから5試合は連続で先発起用され、5連勝フィニッシュの中心にいた。

「ベンチ外になって吹っ切れて。下さんが求めていることと、もともと自分のトップ下の感覚を織り交ぜたら、ベンチ外の練習でだんだん自分の中でフィットしてきて。京都戦はベンチ外だったけど『できるわ』っていう感覚があったから、ヴェルディ戦でハマった。こういう経験ができたのも大きい。他の選手に言えたり、指導者とかになったときに」

 定位置をつかんだあとは、ポジションを奪われる危機感を抱きながらピッチに立った。ベンチには松井、MF田代真一、MF渡邊一仁らボランチ陣が控えている。自身のプレーに対して「これ一回でもミスったら…」という意識さえあったという、定位置争いへの意識。

「そっちのプレッシャーの方が大きくて、J1に上がるというプレッシャーを上回るプレッシャーだった」。大一番を終え、そうした心境を率直に語った41歳のレフティーは「ボランチばっか見てるよ、YouTubeで。大島くんが一番いいね」と声を弾ませた。飽くなき探究心を持って、来シーズンも走り抜ける。

(取材・文 佐藤亜希子)

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