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[MOM3072]青森山田MF武田英寿(3年)_浦和内定MFが2発!上手さに加えて凄みも

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青森山田高MF武田英寿主将が2得点の活躍を見せた

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.24 高円宮杯プレミアリーグEAST第16節 青森山田高 4-2 清水ユース 青森山田高G]

 上手いのは分かっていたが、ちょっと凄味も出てきたかもしれない。日本代表MF柴崎岳を筆頭として、多くの名手が背負ってきた青森山田高の10番は、この日の主役だった。

 高円宮杯JFAプレミアリーグEAST第16節、ホームでの最終戦を迎えた青森山田のイレブンは士気高く試合に入った。浦和レッズ内定のMF武田英寿主将(3年)もまた気合いは十分。「自分がペース配分を考えてしまっていた試合は負けていた」という反省も踏まえ、序盤から全開のプレーでチームを引っ張っていった。

 1-0で迎えた前半26分には右サイドを破ったMF後藤健太(3年)の低弾道クロスにワンタッチで鮮やかに合わせる追加点。カウンターの流れで敵味方のポジションが乱れている中、「本来はFWが入っていく位置だけど、自分が近かった」と判断でニアに突っ込んだ判断と、労を惜しまずゴール前へ突っ込んでいくランニングが光ったゴールだった。

 この直後の27分には、このゴールを伏線に使っての突破を披露。右サイドを走る選手に相手が釣られた隙を逃さず、右から中央へとカットインのドリブルを開始。「ダブルタッチで相手をはがしたら、コースが見えた」と、迷わずミドルシュートを選択すると、「イメージ通りだった」という見事な弾道がゴールネットを揺らした。

 かつては「そんなに得意じゃなかった」という守備も献身的にこなし、攻守の切り替えでサボらずに戦い続ける献身性も光った。最後は足がつって交代になってしまい、「そこは課題」と苦笑いを浮かべる流れになったものの、出し惜しみせずに戦う姿勢を見せると試合前から意識していたものを出し切ったからこそだった。

 後半戦に入ってから勝ち星がなく、責任も痛感していた。それだけに久々に味わったリーグ戦での勝利に「ちょっとホッとした」と本音ものぞかせる。違いを見せた主将と共に、「強い青森山田」が帰ってきた。

(取材・文 川端暁彦)
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