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2トップ失ったFC東京救う一撃…「迷惑かけてきた」FW田川亨介、大一番で移籍後初ゴール

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同点ゴールを奪ったFC東京FW田川亨介(27)

[11.30 J1第33節 FC東京1-1浦和 味スタ]

 緊急投入となった。他会場の結果によって、敗れれば優勝の可能性が消滅していた一戦。プレッシャーがかかる状況でピッチに送り込まれたのはFC東京FW田川亨介だった。

 序盤から攻勢を掛けたチームだったが、前半33分にアクシデントが襲う。MF山中亮輔と接触したFWディエゴ・オリヴェイラが負傷。一度はピッチに戻ったものの、同39分に浦和に先制点を奪われると、同42分にプレー続行不可能と判断された。代わりにピッチへと向かったのが田川だった。

「監督からは『いつもどおり行け』と、その一言だけを言われた。前から守備をしていくという展開で、自分的にも気持ちが乗っていったので試合には入りやすかった」

 後半12分にはFW永井謙佑が負傷交代して先発した2トップを失ったが、この危機を救ったのが田川だった。後半24分、MF三田啓貴が蹴り出したCKの流れからPA内のFWナ・サンホがシュート。ボールはGK西川周作に弾かれたものの、こぼれ球に田川が反応する。「何も考えていなかった。押し込むという気持ちしかなかった」と左足ボレーで合わせたシュートは見事にネットを揺らし、値千金の同点ゴールが生まれた。

 この1点がなければ、今節で横浜FMが優勝を決めていた可能性がある。絶対に負けられない状況で生まれた、FC東京移籍後リーグ戦初ゴール。長谷川健太監督も「田川が今シーズン初ゴールをこういう試合で決めてくれた。まだまだ伸びしろある選手が気持ちを出して、永井とディエゴの気持ちを引き継いで戦ってくれて、何とか最終節まで持ち込めた」と振り返った。

 しかし、厳しい状況に追い込まれたのは間違いない。負傷した永井、D・オリヴェイラの「詳細は休み明けになってみないと分からない」状況で、逆転優勝のためには最終節の横浜FM戦で4点差以上の勝利が必要となった。「今まで本当に迷惑をかけてきた」という20歳のアタッカーは最終節でもピッチに立てば、チームを優勝へと導くゴールをどん欲に狙っていく。

(取材・文 折戸岳彦)
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