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リーグ戦未出場も恩師が太鼓判、187cmレフティーの大器・中央大DF三ッ田啓希は松本へ

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中央大DF三ッ田啓希松本山雅FC

「おまえならやれるから行ってこい」

 来季から松本山雅FCでプレーする中央大DF三ッ田啓希(4年=西武文理高)は、大学入学からリーグ戦での出場はゼロ。しかしそのポテンシャルを見越した佐藤健監督は三ッ田をプロの世界に後押しした。

 187cmの高身長、そして利き足が左足という特長を持つ。西武文理高では守備でのインターセプトや後方からのビルドアップで注目されたが、大学入学後はDF渡辺剛(FC東京)やDF上島拓巳(柏レイソル)というセンターバックの存在もあり、関東2部リーグには出られず。1、2、3年生まではインディペンデンス・リーグ(サテライトリーグ)で研鑽を積んだという。

 出場機会を得られない中、昨年の11月に松本から練習参加の話をもらう。「関東リーグにも出ていない状態。自信がないわけではなかったんですけど、出ていないということが気がかりだった」と悩みつつも年明けのキャンプにも参加。すると、プレーでアピールに成功した三ッ田は3月に改めてオファーを受けた。「そのときは天皇杯予選には出ることはできたけど、(プロになっても)どうなるかなって考えながら悩んでいる時期がありました」。実力は認められたが、自信につながる実績がない。そんな中で佐藤監督が背中を押した。「大丈夫だ、と言ってくれたのが自分の中では大きかった」。恩師の一言が決断の大きな力になった。

 187cmという恵まれた体躯、左利きという特長、そして後方からの冷静なビルドアップは、現代サッカーでセンターバックに求められている大きな武器だ。練習参加でも強度の部分で大きな差を感じながらも「通じるところはあった」と手応えも掴んだ。自身の特長を理解しつつ「その良い部分を自分で出していかなきゃもったいない」とさらなる成長を狙っている。

 4年次からは“プロ0年目”と語るほどに松本の練習に積極的に参加した。4月10日のルヴァン杯・ジュビロ磐田戦では特別指定選手として先発出場を果たし、後半23分までプレー。「あの試合は失点に絡んでしまった。そういう一個のミスで、自分の次の試合に出れる出れないっていうのに関わってくる」と反省点を見つけながら新たな一歩を踏み始めた。「カテゴリーが変わってもやることは変わらない。まずは1年目は試合に絡めるようにキャンプからどんどん自分のプレーをアピールしていきたいと思います」。プロ加入という大きな自信を手にした大器は、来季J2での晩成を目指す。

(取材・文 石川祐介)
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