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U-22日本代表メンバー発表 森保一監督会見要旨

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U-22日本代表を率いる森保一監督

 A代表と東京五輪代表を兼任する森保一監督は5日、都内で会見し、28日のキリンチャレンジカップ・ジャマイカ戦(コモスタ)に臨むU-22日本代表メンバーを発表した。

以下、会見要旨

森保一監督
11月に広島であったU-22コロンビア戦で、東京五輪に向かうチームが初めて国内で親善試合を行った。そこでの結果は、我々も勝利を目指している中、悔しい結果に終わったし、我々を支援、応援して下さる方々にも勝利を届けられずに非常に残念で申し訳ない思いになった。この12月の長崎で行われるU-22ジャマイカ代表との試合は、11月に得られなかった勝利という結果をお届けできるように、そして戦う内容としても、チームとして今後につながる内容であり、応援して下さる方々に喜んで頂けるように、ベストを尽くして戦っていきたい。11月からメンバーも大きく変わるところもあるが、来年の東京五輪本大会を見据えて、この年代の選手たちの底上げ、レベルアップを図りながら、良いチームにしていきたいと思っている。

――初招集となった小久保玲央ブライアン、東俊希、一美和成に期待すること。
「我々は常にスカウティング活動を、A代表、そして東京五輪世代の選手たちの活動をスタッフで手分けをしてしている。その中で、来年の東京五輪に向けて、そして今後の日本代表でも活躍できる選手ということで、スカウティングしてきた中、今回招集の条件がある中で、いろんなことを含めて招集させてもらった。それぞれ特長はあると思うので、チームのコンセプトを理解してもらいつつ、自分の持っている特長を思い切り発揮できるようにしてほしい。なんとなくお客さんで活動期間が終わるのではなく、どんどん自分が思っていることをアピールして、ぶつけてもらいながら、プレーもアグレッシブに思い切ってやってもらえればと思う」

――メンバーが19名と少なめだが、ここから追加招集があるのか。また来年1月のAFC U-23選手権と今回のメンバーは分けるのか。
関塚技術委員長「人数は少なくなっている。Jリーグの方が継続中なので、終了あるいは、その後の時間はまだあるので、そこまででしっかり参加、招集できる選手で23名を決めたい。現在での決定のメンバーをここで発表させてもらっている。タイに関しては後日発表という形を取りたいと思っている」

――来年1月のAFC U-23選手権では、今回E-1で呼んだU-22の選手と長崎のメンバーをミックスするイメージなのか。
関塚「考え方としては、シーズンも日本のチームは終了になっているし、しっかりと休養、休息の期間も考慮しながら、トータル的に1月のメンバーは、現場、森保監督が招集したい選手をできるだけ、我々も招集させて発表に至りたいと思っている」

――呼べる呼べないは別として、1月のAFC U-23選手権で欧州組のメンバー、11月に呼んだ板倉、堂安、久保といった選手は呼びたいか。希望を聞かせてほしい。
「国内外の選手問わず、すべての選手を招集の対象として招集させて頂ければと思っているが、現実的にはヨーロッパでプレーしている選手たちの招集は難しく、簡単ではない。協会の関係者、スタッフが、招集に向けては努力して頂いているし、東京五輪に向けても、良い招集の返事をもらえるようにできればと思っている。こういう記者会見でも申し上げているが、そのときの条件の中でベストの活動をすることが、我々の最終的な成果につながると思っている。今回もE-1選手権、キリンチャレンジカップ、20年にタイで行われるU-23選手権のところで、メンバーが変わった中での戦いになるが、日本には、その世代で、多くの力を持った選手、これから伸びていくだろうという選手がたくさんいるので、幅広く選手たちに経験してもらいながら、最終的にその選手たちがプロの世界で生きていく力を持って、日本のサッカーを盛り上げていってくれること、そういう選手たちが、日本代表の力となって、これから先の良い戦い、結果につながるようになっていけばと考えながら、そのときのベストでこれからもやっていきたいと思う」

――東京五輪は欧州のクラブの理解を得やすいと思うが、そこの進捗状況は? 板倉もそうだが、久保はマジョルカと交渉するよりもレアル・マドリーと交渉することになるのか。
関塚「東京五輪に向けて、経過報告はできない。最後のところで我々がイエスと言ってもらえるような、判断をしてもらえるように、継続して努力していきたい。名前が挙がった選手以外も、そういう選手が1月の移籍、6月の移籍でも出てくると思う。そこを待っているだけではなく、しっかりと観点を絞りながら、本大会まで続けて、粘り強くというか、最後のところで現場が欲しい選手を呼んでこれるようにやっていきたい。これだけ海外のプレーヤーが増えたことも想定以上のこともあるが、我々もできなかったではなく、厚く行っていきたいと思う。夏場の大会、中2日で6試合戦うのであれば、国内の選手の方が慣れている。力と気候的な条件、しかも18人で戦う、非常に難しい戦いだと思っている。日本がホームでやるという、優位に戦えるような戦力をそろえたい。これ以上のことはクラブには他の国の選手もいるので、日本だけOKというのはないと思うので、コメントは控えさせてもらいたい」

――広島での試合後に選手と意識の共有をしたようだが、今回の活動で、どういう心構えてやってほしいか。
「東京五輪に臨む、U-22の代表チーム、年代の選手たちが、東京五輪へ向けて、プレーしたいと思ってくれていると理解しているし、これまでの活動の中でも、東京五輪で我々は金メダルを目指して活動を進めていくということを選手たちに話して、共有してきた中で、改めて試合後に選手たちに問いかけて共有させてもらった。ただ、選手たちは東京五輪での金メダルを取る目標に向かって歩みを進めていくこと、成長してもらうということは、一つ目標に持ってもらいたいが、より高いところを目指して、日々の活動につなげていってもらいたいと選手たちに話した。まずは東京五輪で、目標を達成しようと思ったとき、U-22世代の選手たちがどれだけA代表に絡んでいき、A代表で戦えるだけの力を持った選手たちが東京五輪に臨むことが、成果に、目標達成につながることだと思うので、そういうことを選手に望みたいし、選手はどんどん突き抜けていって、将来日本代表で活躍してもらって、所属クラブでも結果も出す、存在感としても、その選手がいなければというように成長したもらいたい。良い選手になってもらうことが、日本代表の評価と日本サッカーのレベルアップになっていくと思うので、常に高いところを目指してもらえるように、今の自分に満足するのではなく、常に高いところを目指してもらえるように働きかけをしていきたい」

――新しいコーチの栗原克志さんは森保監督と新潟で一緒に仕事をしていたと思うが、人選の理由。
関塚「人選に関しては五輪、フル代表は現場の意向を反映、そこに努力していきたいと思っているし、彼自身も幅広い経験を積んできている。イングランドに留学したり、アルビレックス新潟のシンガポール、新潟で森保監督のコーチ時代に一緒に仕事をしているし、トレセン活動の方に2年間仕事を一緒にやっている。今、我々が狙いとしているジャパンズウェイと言いますか、育成日本、幅広い日本人の特長を生かしたサッカー。これだけではいけなくて、森保監督は、個ではがせる選手、個人の成長を期待しながらフル代表までやってもらっている。森山監督から影山監督を含めて、狙いを持った選手の育成を共有しながら、やっていく人材だと思い、ナショナルコーチのスタッフとして加わってもらうことになった」

――東京五輪まで1年を切っているが、U-22代表にオーバーエイジを呼ぶ機会はあるのか。
「五輪世代の活動の中で、選手たちにはオーバーエイジを含めて、五輪でプレーすることの競争だと伝えている。使う使わないのところで話をさせて頂くと、五輪世代の選手が力をつけてオーバーエイジの実力と経験はいらないということを判断した場合は、五輪世代で出場することも選択肢として考えていきたい。6月のコパ・アメリカに参加したときに経験の浅い選手と、日本代表の常連として戦ってきた選手たちをミックスして大会に参加したが、あの時点ではオーバーエイジとなり得る経験のある選手たちの存在は非常に大きく、その選手たちから若い選手がどう影響を受けて成長していくのかを楽しみにしつつ、経験のある選手たちの存在というものも、一度の経験で確認させてもらった。今後のオーバーエイジの招集については、できれば毎回の活動でしたいが、それはレギュレーション上できることではないので、できるタイミングがあれば考えていきたい」

――オーバーエイジで五輪を目指している本田圭佑選手がオランダで先月からプレーしているが、どう目に移ったか。
「プレーのコメントは控えされて頂く。出場している試合はすべてチェックしている。東京五輪を目指してプレーしてくれている選手であれば、すべての選手が選考の対象だと考えている」

(取材・文 折戸岳彦)
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