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筑陽学園は“熱い“リーダー・GK野中が果敢な飛び出しで完封勝利に貢献

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筑陽学園高の“熱いリーダー”GK野中友椰主将

[12.4 選手権福岡県予選決勝 東福岡高 0-1 筑陽学園高 レベスタ]

「キャプテンが熱いので(微笑)。自分たちもキャプテンに仕事をさせないくらい球際とシュートコースは切ってやっていました」

 筑陽学園高のCB吉村颯真(3年)は熱いリーダー・GK野中友椰主将(3年)について、そう説明していた。後方から鼓舞する守護神の前で戦う気持ちを見せ続けたチームは、被シュート2本で完封勝利。野中は「シュートもあんまなかったし、危ないシュートもほとんどなかったし、そこは自分とDFとしっかりと協力してできたかなと思います」と微笑んでいた。

 1-0の試合終盤、野中は相手のセットプレーやクロスに対して思い切りの良い飛び出し。東福岡高は質の高いボールや相手にとって難しいボールを入れてきていたが、野中が素晴らしいパンチングで遠くへクリアしてしたことが相手の反撃の勢いを止めていた。

「相手もすごく前に圧をかけてきていたので、DFラインも不安があったと思うんですけれども、自分がしっかり出て、キャッチ、パンチングして選手を安心させたら良いなと思ったので、そこは大舞台らしく強い気持ちでいきました」

 これまでは躊躇して前に出ることができずに失点したこともあるのだという。だが、この日はなかなか経験できない決勝の舞台で大胆にプレーすることを決意。その前に出る姿勢も勝利に繋がり、「しっかりと出れて良かったと思います」と喜んだ。

 インターハイ予選では準々決勝で苦杯を喫し、プリンスリーグ九州も残留争いの苦しいシーズンだった。その中で、主将は1年生から3年生を集めてのミーティングで「戦えないと勝てないという話をしていました」。ミーティングを大事にし、そこでチームに戦う姿勢を求めてきたリーダーが、自身も大一番で戦う姿勢を見せて11年ぶりの優勝を手繰り寄せた。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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