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スコットランドから“俊輔→マリサポ”も訪日、横浜FM6年前のリベンジ見守る

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スコットランドから駆けつけたジェイミー

 スコットランド人の横浜F・マリノスサポーターも日産スタジアムに駆け付けた。涙を飲んだ6年前のリベンジを果たすための訪日。中村俊輔がきっかけで横浜FMを応援するスコットランド・グラスゴー在住のジェイミー(30)は今度こそ優勝の瞬間に立ち会い、「世界で一番幸せだよ」と歓喜に酔いしれた。

 2005-09シーズンにセルティックに在籍した中村俊輔(現横浜FC)のファンになり、12年4月に日産スタジアムを初めて訪れた。扉を開いたのは中村だったが、松田直樹さんについて知り、クラブの歴史に関する知識を深め、横浜FMを応援する友人ができるうちに意識は変わり、“俊輔ファン”からマリノスサポーターになった。

 横浜FMが優勝争いを繰り広げた13シーズンは新潟戦、川崎F戦とラスト2試合に合わせて日本を訪れた。「日本のみんな!今日、オレはマリノス戦を観るために、スコットランドから日本に行くよ!」(@MarinosJamie)というツイートが一部ネット上で話題になった。

 しかし、王手をかけた横浜FMはジェイミーが観戦した2試合で連敗を喫し、あと一歩でタイトルを逃した。優勝を見届けるという目的は果たせず。悲劇の3日後、Jリーグアウォーズにも足を運び、シーズン最優秀選手賞(MVP)に輝いた中村の姿をみつめた。

 16年に中村は移籍してしまったが、その後も変わらず、横浜FMをサポートしてきた。これまで入手したトリコロールのユニフォームは中村の「25」、富澤清太郎(現相模原)の「27」、中澤佑二(18年現役引退)の「22」。今、チームで一番好きな選手は主将の一人、MF喜田拓也。下部組織からクラブ一筋20年弱と在籍が長いところ、ダイナミックでクレバーなプレーに心酔している。

 今シーズンは優勝できると夏に確信し、8月に航空券を予約した。6年前と同じくラスト2試合を観戦。ゴール裏から選手を鼓舞し、今回こそ、シャーレを掲げるチームを見届けた。グラスゴーから約9,300km。横浜FMのための訪日はこれが11度目だ。サポーター活動によって「lost money,lost job,lost girlfriend」と犠牲も払ってきたが、念願の瞬間に立ち会うことができた。

「全試合のゴール裏にいるハードコアなサポーターを心から尊敬している。私のように年に数試合なら簡単です。そんなマリノスサポーターが喜んでいる姿を見れたことが一番嬉しい」。来季は中村が所属する横浜FCとのダービーも控えている。応援するのはもちろんマリノス。最高の夜を過ごしたジェイミーは余韻に浸りつつ、来季AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の遠征を心待ちにしている。

(取材・文 佐藤亜希子)
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