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歓喜の5分後に悪夢も…湘南は一週間後のPOへ「前から前から湘南らしく」

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土壇場で追いつかれた湘南

[12.7 J1第34節 松本1-1湘南 サンアル]

 湘南ベルマーレは惜しくもJ1自力残留を逃した。0-0で迎えた後半は松本の攻撃を耐え凌ぐと、相手が前がかりになった裏のスペースを突き、後半40分に途中出場のFW野田隆之介が先制ゴール。MF古林将太が右サイドからクロスを入れ、MF金子大毅が中央に飛び込むと、ファーに抜けたボールを野田が左足で叩き込んだ。

 ついにゴールをこじ開け、そのまま逃げ切れば自力で残留を決められる状況だった。ゴール裏のサポーターの前で歓喜の輪が広がり、盛り上がりは最高潮。しかし、その5分後に悪夢の失点。試合は1-1の引き分けに終わり、他会場で敗れた鳥栖と勝ち点36で並んだが、得失点差で下回り、16位から浮上できなかった。

 湘南は14日のJ1参入プレーオフに回る。昨季制度が変わったJ1参入プレーオフは1回戦、2回戦を勝ち上がったJ2の代表チームが決定戦でJ1の年間16位に挑む。90分間を同点で終えた場合は上位チームが勝ち抜けるアドバンテージもあるが、FW山田直輝は「引いて守る練習はしていないので、前から前から勝ちにいく姿勢でやります」と一週間後を見据えた。

 チョウ・キジェ前監督のパワハラ疑惑が報じられた夏以降、激震に揺れたチームは11試合に渡って勝利がなかった。6連敗、連続の大量失点と苦しみ、代行で指揮を執った高橋健二コーチから浮嶋敏監督体制に変わっても試練は続いた。それでも第31節C大阪戦からアグレッシブな湘南らしさは蘇り、ラスト3試合は無敗。前節の広島戦(1-0)で待望の勝利を挙げ、悪い流れは断ち切った。

 ただし、第32節のFC東京戦、松本戦はいずれも最終盤の失点で惜しくも勝ち星を落としている。DF山根視来は「1回天国を見ちゃった分、ダメージは大きかったけど、ラストをしっかり守りきることが大事」と課題を口にした。試練のシーズンはもう一試合続くが、山田は「特にやることは変わらない。前から前から湘南らしくやれないと、どういう相手でも難しい試合になる。湘南らしくやれるように一週間準備するだけ」と切り替えた。

(取材・文 佐藤亜希子)

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