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“らしさ”示す東海学園大が3発快勝!! 東北学院大は初戦で涙

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直接FKを沈めた東海学園大MF児玉駿斗(左)を仲間が祝福

[12.11 インカレ1回戦 東北学院大0-3東海学園大 川口]

 第68回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)は11日、1回戦を各地で行い、川口市青木町公園総合運動場陸上競技場の第2試合は東北学院大(東北2)と東海学園大(東海1)が対戦。前半35分にFW加藤大貴(4年=東海学園高)の得点で先制した東海学園大が後半11分、同22分に加点して3-0の完封勝利を収めた。初戦を突破した東海学園大は14日の2回戦で関西学院大(関西2)と対戦する。

 昨年は初戦敗退となった東海学園大の立ち上がりは「硬さがあった」(安原成泰監督)が、「最初は長いボールでリスクをなくそうとした」と試合に入っていくと、徐々にボール保持率を高めて押し込み始める。FW神谷椋士(4年=東海学園高)、MF澤朋哉(4年=三重高)、MF児玉駿斗(3年=中央学院高/21年名古屋内定)を中心にボールを動かし、両サイドのMF白川大吾廊(3年=静岡学園高)、MF榎本啓吾(2年=千葉U-18)が縦に突破を図る。

 GK鈴木悠真(4年=東北高)、DF古澤航平(4年=仙台ユース)とDF森慎之介(3年=東北高)の両CBを中心とした東北学院大守備にはね返され、なかなか決定機を創出できなかったが、前半35分にゴールをこじ開ける。児玉の浮き球のパスから抜け出した榎本が角度のない位置から放ったシュートは森にブロックされるも、こぼれ球に反応した加藤が蹴り込んでスコアを1-0とした。すると、攻撃にも、よりリズムが生まれ、細かいダイレクトパスからゴールに迫り、同40分には加藤が至近距離から狙ったが、これは鈴木に阻まれてしまった。

 1-0と東海学園大がリードしてまま後半を迎えても流れは変わらず。素早いパスワークと鋭いサイドアタックからゴールに迫り、同2分に白川、同6分に神谷椋がフィニッシュまで持ち込むと、同11分には児玉が鮮やかな直接FKを沈めてリードを2点差に広げる。さらに同22分には児玉のパスから右サイドを駆け上がった榎本のクロスを白川がドンピシャのタイミングでヘディングで合わせ、スコアは3-0となった。

 何とか反撃に出たい東北学院大は同29分にMF舘田晃太(3年=仙台ユース)とFW佐藤祐太(3年=宮城県工高)に代え、FW市瀬充規(4年=東北学院高)とFW菅井大翔(1年=仙台育英高)を同時投入して状況を打開しようと試みる。同34分には菅井のクロスをMF阿部空矢(2年=仙台ユース)がヘディングで合わせるも、GK岡田寛太(4年=東海学園高)に阻まれる。さらに同アディショナルタイムにMF瀧大地(1年=利府高)のクロスから放った菅井のヘディングシュートが再び岡田にストップされるなど、最後までゴールは生まれなかった。

 3-0のまま試合終了のホイッスル。2回戦へと駒を進めた東海学園大を率いる安原監督は「インカレの悔しさはインカレで晴らそうと言っていたので良かった」と、昨年越えられなかった“壁”を越えて安堵の表情を浮かべた。関西学院大戦は中2日で迎える。「今日は仕掛ける部分が少なかった」とチームの強みを出し切れなかったことに反省しつつ、「僕らはチャンピオンでもなんでもなく、挑戦者。関係性や創造性を大事に、東学らしく、ボールを保持してつなぎながら、どんどん仕掛けて崩すことをやっていきたい」と次戦で“らしさ”を存分に発揮できるよう、準備を進めていく。

(取材・文 折戸岳彦)
●第68回全日本大学選手権(インカレ)特集

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