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びわこ大が1回戦突破! 福山大の粘りに苦戦も…佐藤諒&井上直輝の2得点で逃げ切り成功

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びわこ成蹊スポーツ大が1回戦突破

[12.11 インカレ1回戦 びわこ成蹊スポーツ大2-1福山大 浦安]

 第68回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)は11日、1回戦を各地で行い、浦安市運動公園陸上競技場の第2試合ではびわこ成蹊スポーツ大(関西3)と福山大(中国2)が対戦。びわこ大が2-1で勝利し、1回戦突破を決めた。14日の2回戦では筑波大(関東6)と対戦する。

 互いに2年ぶりとなったインカレ初戦。「全国大会の初戦で緊張しているのか、あまりボールが落ち着かなかった」とびわこ大の望月聡監督が振り返るように、序盤は拮抗状態が続く。それでもびわこ大は前半13分に先制。MF佐藤昴(2年=神戸U-18)がPA手前から守備陣の裏にパスを出し、反応したMF佐藤諒(4年=藤枝明誠高)がPA右から右足シュートでゴールに押し込んだ。

 しかしそこからは一転して福山大のペースに。前半21分、FW泉勇也(3年=立正大淞南高)のFKはGK糸原紘史郎(4年=広島ユース)がはじき出す。直後には泉勇が左サイドからPA内にクロスを上げ、MF坂本駿(4年=瀬戸内高)が守備陣の背後から飛び出すも、惜しくも頭に触れるのみに終わった。その後も好機を作り出し、前半終了間際にはMF小倉貫太(3年=愛媛U-18)が強引なドリブルから右足シュートを放つも、わずかにゴール右へと逸れていった。

 前半を1-0で折り返したびわこ大だが、後半に入ってもペースは握れず。「ボールが落ち着く時間がない展開」(望月監督)が続いたため、びわこ大は後半11分にMF上月翔聖(2年=神戸弘陵高)に代えてMF千川原慎(4年=立正大淞南高)を、同17分には佐藤諒に代えてMF泉柊椰(1年=神戸U-18)を投入。両サイドからの仕掛けで流れを変えようとする。

 この策が少しずつハマると、びわこ大は再びイーブンな展開に持ち込む。すると後半26分、最後まで前線で走り続けたFW井上直輝(4年=立正大淞南高)がPA内へのドリブルでファウルを誘い、PKを獲得。井上自らがキッカーを務め、待望の追加点を決めた。

 しかし福山大も0-2で迎えた後半36分、左CKからファーサイドのMF原田啓史(2年=神村学園高)が頭で折り返し、最後はDF塚本和輝(3年=如水館高)が頭で押し込む。1点差となり、終盤で試合は白熱していった。

 だがスコアはそのまま動かずに試合終了。びわこ大が2-1で接戦をものにし、2回戦へと駒を進めた。

 最後の最後まで粘りを見せた福山大。的場千尋監督は「第一優先としてはどこまで粘れるかで入ったんです」と振り返る。しかし慎重な姿勢で試合に入ったものの、少し落ち着いたところの前半13分に失点。「ちょっと間延びしたところを突かれたので、一番これはやらないでおこうねってところでやられた」と悔しさを見せた。びわこ大について映像などで確認しており、「慌てることなくやれていた」と選手たちをねぎらう。その上で「ただ、(びわこ大に)強さとか速さとか上手さがあった」と対戦相手を称えていた。

 一方、接戦を制したびわこ大。望月監督は「みんなボールが落ち着かない中で、福山大は落ち着いてボールをつないでいたので、やっぱり全国出るチーム」とこちらも敵を称賛。だが、「うちの救いじゃないですけどいいなと思うところが、リズムができなくて苦しい中でも点を取れるというところ。それが彼らの素晴らしいところ」とそれ以上に選手たちを褒め称えた。

 次戦はU-22日本代表のMF三笘薫(4年=川崎F U-18/川崎F内定)などプロ内定者も多く擁する筑波大。「はっきり強いのはわかっている」と望月監督は対戦相手を認めた上で、「チャレンジャーとして戦える。そして筑波大は初戦なので。そうはいっても押されるとは思うんですけど、全員で粘り強くやっていけば少ないチャンスがあると思う」と虎視眈々と勝利を狙っている。

(取材・文 石川祐介)
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