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[MOM3083]富山一GK中村純四郎(3年)_キャッチ技術の基礎はドッジボールにあり。PKも止める大活躍!

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PK戦2人目、富山一高GK中村純四郎が読み切ってストップ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.13 プレミアPO1回戦 JFAアカデミー福島U-18 0-0(PK2-4)富山一高 コカ広島ス]

 ドッジボールで磨かれたキャッチングと瞬発力。富山一高はJFAアカデミー福島U-18にシュート計17本を打たれたが、GK中村純四郎(3年)が安定したキャッチングや思い切りの良い飛び出しで防ぐなど110分間を無失点で終えた。そして、中村はPK戦2人目をストップ。勝利の立て役者となった。

 PK戦で中村は4人全ての方向を当てて相手にプレッシャーを掛けた。その結果、1人目のシュートはクロスバーをヒット。2人目は読み切ってセーブしている。これについて中村は「事前に昨日の夜、GK3人いるんですけれども、You Tubeとかに相手の試合が載っていたので、それでデータ作って何番はどっち蹴ると分析していました」と説明。そのデータを活躍に繋げた中村は、GK仲間に感謝していた。

 この日は動き出し巧みなJFAアカデミー福島に富山一DF陣は幾度か背後を取られていた。だが、中村が思い切りよく飛び出して対応。決して完璧ではなかったものの、守備範囲良く守り、また相手のシュートに対してゴール前でファンブルしなかったことも大きかった。

 中村は小学生時代、サッカー同様に「本気で」ドッジボールに取り組んでいたのだという。県大会では準優勝したほどの実力の持ち主。「(ドッジボールは)だいぶ練習になります。怖がらずにキャッチしなければいけない。GKは結構似ています」。至近距離からのシュートでもキャッチできる力は、ドッジボールによって基礎作りされたものだった。

 その中村について加納靖典コーチは「ゴールセービングに関しては彼の良さが出たかなと思います。我々はシュートセービングが強いGKを求めている。それを発揮してくれた」と評価。プリンスリーグ北信越の帝京長岡高戦ではミス絡みで4失点し、メンタル的に落ちていた時期もあったというが、自分で立て直してきた守護神が大一番で強みを発揮した。

 中村はプレミアリーグ昇格を懸けた横浜FCユース戦へ向けて「明後日勝ちます。最後の砦みたいになりたいです」と宣言。キャッチ技術の高さと瞬発力などを武器に、再び対戦相手の前に立ちはだかって、無失点でプレミア復帰を決める。

(取材・文 吉田太郎)
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