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4年前は兄が「14」背負ってプレミア昇格。横浜FMユースMF吉尾主将「絶対に勝ってプレミアに」

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横浜F・マリノスユースMF吉尾虹樹主将は同点ゴールをアシストするなど勝利に貢献

[12.13 プレミアPO1回戦 帝京長岡高 1-4 横浜FMユース コカ広島ス]

「14」は4年前のプレミアリーグ昇格時に兄・MF吉尾海夏(現仙台)が背負っていた番号。今回、同じ「14」を背負う弟、MF吉尾虹樹(3年)が横浜F・マリノスユースを再びプレミアリーグに導く。

 この日、吉尾は前半31分にグラウンダーの縦パスをPAのMF石井宏育(3年)の足元にピタリとつけて同点アシスト。「(石井)宏育は速いボールへのトラップが上手くて特長も分かっているので、足元にズバッと入れて。そこ(真ん中のスペース)をずっと見ているので、(中学時代から)長くやっているからこその点だったと思います」という“ホットライン”で生み出したゴールでチームを勢いづけた。

 さらに33分には、左サイドからのクロスで勝ち越しゴールの起点に。低い位置で攻撃をコントロールしていたかと思えば、前線の選手とのコンビネーションでゴール前に割って入るなど、多彩な動きで4ゴールでの逆転劇に貢献した。

 守備面でも相手の攻撃の芽を摘み、セカンドボールの攻防戦でも優位に。目の前にライバル視していた選手がいたことが、普段プラスアルファのものを引き出したのかもしれない。対戦した帝京長岡高の中盤には京都内定MF谷内田哲平(3年)がいた。同じ14番を背負う主将について、吉尾は「トップに上がる選手というのも知っていたし、上手いというのも知っていたので、かなりライバル視というか、負けないようにはしていました」という。「場面場面で足元もあったし、止めるのが難しかった」と振り返る吉尾だが、相手のキーマンに決定的な仕事をさせなかった。

 試合でも、「14番対決」でも勝利してプレミア昇格まであと1勝。吉尾にとって「14」は、小学生の頃や昨年、今年と着用してきた愛着のある番号なのだという。兄は当時2年生だった4年前、横浜FMユースの14番を背負ってプレーオフ2試合にフル出場。チームのプレミアリーグ初昇格に貢献している。吉尾は自分も横浜FMユースをプレミアリーグのステージに上げるという強い思いを持つ。

 札幌U-18との参入決定戦へ向けて吉尾は、「自分がキャプテンシーを持ってチームをまとめて、日曜の試合に照準を合わせて良い準備して絶対に勝ちたいです。あとはやるだけ。疲れを取って、万全の準備をして、日曜日の試合も90分間走り切れるように。それで絶対に勝ってプレミアに上がれるようにしたい」。1年前、参入決定戦で悔しい敗戦も経験している「14」が、そのリベンジの思いも持ってユースでの“ラストゲーム”を戦い抜く。

(取材・文 吉田太郎、)
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