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日本vs中国 試合後の高倉麻子監督会見要旨

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日本女子代表の高倉麻子監督

[12.14 E-1選手権 日本女子3-0中国女子 釜山九徳]

 日本女子代表(なでしこジャパン)は14日、EAFF E-1選手権2019第2戦で中国女子代表と対戦し、3-0で勝利した。

以下、試合後の高倉麻子監督会見要旨

「アジアのライバルである中国と戦えて、非常に良いゲームができた。中国も非常に素晴らしいチームで、前半は相手の圧力があって後手に回ってしまうことがあったが、耐える時間帯という認識をチーム全体で持ちながら、我慢するところは我慢して、取るべき人がしっかり取って、全力を尽くしてくれた。後半はいろんなところでプレッシャーをかけて、落ち着いてゲームをしてくれた。ただ細かいミスが非常に多かった印象がある。まだまだ相手のスピード、パワーにちょっと後手に回ってしまうところがあった。勝てたことをポジティブに捉えて、次の韓国戦に全力で向かいたい」

―CBとGKにコンビネーションが危ないところにつけ込まれた印象だったが、圧力を受けたからミスが出たのか。その原因は。またアジアで押され気味の試合をしたが、パワーのある相手に対する苦手意識は。
「前からプレッシャーに行けという指示でそこまで強烈なプレスを迷いなく来ているんだろうなと思った。自分たちがCBとSBが圧力を受けて、いつも下げてしまう状況になったので、メンタル的にビビってしまったとことがあったと感じた。もうちょっと勇気を持ってボールを最初からつける意識があって後ろに下げる選択肢があるならいいが、自分たちの技術に自信がないのか、考えるスピードが遅いのか、両方だとは思うが、まだまだ上げていけると感じた。たしかに中国は非常にいいチームで、個人の全体的な力は強いと思うし、それで圧力を受けたとは思う。アジア人特有の粘り強い足の出し方、体の寄せ方に最後まで対応できない選手が多かった。対応できている選手もいた。まだ対応力に差があると感じた。そこは修正していきたい」

―国内の親善試合を含め、4戦4勝だが勝ち癖がついてきたか。
「今日の試合でも前半に押し込まれる時間帯が先制点を取ってからも長く、選手たちの中での会話や様子を見ていたが、やはりちょっと落ち着きがないというのは感じていた。我慢して試合をやろうと言ってから開き直ってというか、それはそれとしてゲームを捉えてやったのか、中からこういう時間帯で我慢してサッカーをしようと思ったのか、そこはどっちもどっちだと思うが、そういうゲームをやって3-0で勝てたのはチームの成長かなと感じている」

―前半30分過ぎに前線の配置を変えて、ノッキングを防ごうというところだったように思うが、その理由は。
「ゲームを見て前からのプレスに対して少し苦労していた。ディフェンスラインの前が空いていたので、そこにボールを入れていくというトライをしていたが、岩渕をトップに置くとボールがなかなか収まりにくい。池尻のほうが体が強く、岩渕をトップ下においたほうが良くなると思った。様子を見てやっていくことも考えたが、前半30分で変えようと思った。池尻に関しては本当に最近出てきた選手で晩成型。体も強いし、独特のボールの持ち方から相手を誘うプレーをして時間も作れる。ポジションもサイドをやってもトップをやっても攻守にわたって、まだまだ修正するところはあるが、こちらが予想していたよりも良い感じでプレーしてくれている」。

―岩渕選手がハットトリックを達成したが、キャプテンマークを巻いていることも含めて今大会での働きをどう見ているか。
「今回キャプテンを任せているが、キャプテンマークを巻いてプレーが良くなるならみんなに巻いて欲しい。そこのポジションをやっているからには常に得点を狙っていると思いますし、その中でよくやってくれている。ただ彼女一人でサッカーをやっているわけじゃない。いろんな選手のコンビネーションの中で結果的に彼女が仕上げてくれるのは評価できるが、まだまだ他の選手も含めてチャンスを作ってあげる、つくってもらう、決めきるというところを全員でやっていってほしいと思う」

(取材・文 竹内達也)
●EAFF E-1選手権2019特集ページ

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