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プレミア制覇の青森山田は来年1月13日まで学び、成長し続けて2冠へ

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プレミアリーグファイナル優勝を喜ぶ青森山田高

[12.15 プレミアリーグファイナル 青森山田高 3-2 名古屋U-18 埼玉]

「1年間のスパンの中で学び続ける、成長し続けるということを青森山田のずっとテーマにしています」。黒田剛監督が説明したように、ひたむきに学び、成長し続けてきた青森山田高が「高校年代真の日本一」に輝いた。

 1年の3分の1はグラウンドが雪で覆われる環境、リーグ戦では関東・東海地方までの長距離移動…と決して恵まれた環境ではないチームが見事な優勝。“高体連の代表”として戦い、勝ったことも選手・コーチングスタッフは喜んでいた。

 全国高校選手権で優勝した昨年度からの主力はMF武田英寿(3年、浦和内定)のみ。CB藤原優大(2年)やMF浦川流輝亜(3年)も途中出場で選手権全国大会を経験していたが、ほぼ一から作られてきたチームだ。

 選手権優勝直後とは言え、危機感を持ってスタートしたチームは球際、切り替え、運動量、相手にシュートやクロスを許さない守備など、シーズン当初から約束事を徹底。チーム全員が油断することなく、やるべきことを継続した結果、プレミアリーグEASTでは開幕から8勝2分と快進撃を見せた。

 インターハイ3回戦で敗れて迎えたプレミアリーグ後半戦では、5試合未勝利と苦しんだ。それも、2-0からの逆転負けや、試合終了間際での失点による黒星。隙のない戦いで勝ち点を重ねてきた“青森山田らしくない”戦いが続いていた。

 黒田監督が「やるべきことを怠ったり、徹底できない選手がいたらプレミアレベルではやられてしまう」と指摘する通り、油断や甘さがあっては“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグで勝つことはできない。そのことを再確認したチームは選手権予選期間で立て直し、そこから選手権予選、プレミアリーグ終盤戦で公式戦6連勝。迎えたプレミアリーグファイナルでは名古屋U-18に攻め立てられながらも、プレッシングやゴール前での粘り強い守備を継続し、ショートカウンターやセットプレーの強みも発揮して1点差で勝利した。
 
 武田は「去年からメンバーに入っていた人数が少ないですけれど、チーム力と言うか、全員がコミュニケーションを取り合って、我慢して、守備から攻撃というのが一番チームとしてできたのかなと思います。しっかり全員が共通理解で戦えれば、絶対に負けることはないかなと思います」と現在のチームの強さ、手応えについて説明する。

 MF住永翔(現明治大)やMF高橋壱晟(現山形)、GK廣末陸(現山口)を中心にプレミアリーグファイナルを制した16年度のチームは、そこから選手権決勝まで学び、成長し続けて2冠を獲得した。接戦を逞しく勝ち抜いた昨年度のチームも同じ。黒田監督が「最初から強かったチームではなく、常に学習と成長を繰り返しながらここまで来たチームですので、まだまだ強いとは到底言えないチームではありますけれども、さらに学びを持って選手権に臨めたらなと思っています」と語ったように、今年度のチームも来年1月13日の選手権決勝まで学び、成長し続けて頂点を勝ち取る。

 U-18日本代表の武田や横浜FC内定のMF古宿理久(3年)、来季の有力なプロ入り候補である藤原、スーパールーキー・MF松木玖生(1年)という注目選手たちだけでなく、各ポジションの選手たちの質は高い。また、これから選手権までの競争も期待される。

 ファイナルMVPのCB箱崎拓(3年)は「明日からはまた選手権のために。2週間あればまたチームは成長できると思っている」と語り、この日先制点のFW田中翔太(3年)は「選手権は、今年のトーナメントは1試合1試合が決勝みたいな相手。2冠を目指してやってきたので絶対に優勝したいです」と誓った。米子北高(鳥取)戦から始まる選手権は“死のブロック”と呼ばれる難しい組み合わせ。加えて、プレミアリーグ王者、前回選手権王者として視線を浴びる中での戦いとなるが、一歩一歩積み重ねて再び埼スタで優勝を喜ぶ。

(取材・文 吉田太郎)
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