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勢いに乗る中大、6発大暴れで4強!! 大体大はE-1出場MF田中駿汰の“帰還”待てず敗退

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中央大が6発で快勝し、4強進出を決めた

[12.16 インカレ準々決勝 中央大6-1大阪体育大 AGF]

 第68回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)は16日、準々決勝を行い、AGFフィールドでは中央大(関東5)と大阪体育大(関西1)が対戦した。前半2点を先行した中大は後半も攻撃の手を緩めず、6-1で快勝。19日の準決勝では桐蔭横浜大(関東2)と対戦する。

 関東1部昇格1年目の中大は7年ぶりのインカレで初戦を制し、勢いそのままに関西王者を打ち破った。中大は4-1-4-1、大体大は4-4-2の布陣でスタートすると、早い時間帯に2ゴールを奪った中大が試合を支配した。08年度以来の優勝まであと2勝とし、「最初から狙うのはファイナルと伝えていた」と佐藤健監督。終わってみれば圧巻のゴールショーとなったが、佐藤監督は「1点目を取ったことで落ち着いて進められた」と振り返った。

 前半12分、ヴァンフォーレ甲府内定のMF中村亮太朗(4年=新潟明訓高)がクロスを入れ、FW高窪健人(3年=浦和南高)が頭で叩き込んだ。幸先の良い先制ゴールを奪った中大はさらに19分、右CKをMF高岸憲伸(2年=星稜高)が蹴り込むと、ニアサイドのDF松本大輔(3年=帝京三高)が高い打点から頭で合わせ、2-0に突き放した。

 大体大は背後のスペースを突いて攻め込み、後半立ち上がりに連続でチャンスをつくる。後半12分、裏に抜け出したサガン鳥栖内定FW林大地(4年=履正社高)が鋭いターンで相手DFをかわし、中央を突破。決定的な形でシュートを打ったが、GK坪井湧也(2年=神戸U-18)がビッグセーブ。後半13分にもツエーゲン金沢加入内定MF西田恵(4年=関大北陽高)がPA内右からシュートを打ったが、距離を詰めたGK坪井がセーブした。

 続々と交代カードを切り、大体大がFWアフラギ・マハディ(4年=清明学院高)を投入すれば、中大は松本山雅FC内定DF三ッ田啓希(4年=西武文理高)を投入。互いに次の一点を目指すなか、中大が再びセットプレーの好機を仕留めた。後半23分、中村が左CKを蹴り入れると、再びニアサイドの松本が右足で合わせ、勝利を決定付けた。

 大体大は後ろを3枚に変更して攻撃に比重を置いたが、前がかりになった裏のスペースを使われてしまう。後半35分、中大は2021シーズン東京ヴェルディ加入内定のDF深澤大輝(3年=東京Vユース)が攻め上がってアーリークロスを配給。MF小山駿(4年=帝京三高)が冷静に流し込み、4-0に突き放した。

 後半44分、大体大はFKの流れからMF野寄和哉(1年=東福岡高)が狙い、マハディが一点を返したが、反撃はここまで。中大は後半アディショナルタイム1分にFW鈴木翔太(1年=静岡学園高)がPKを沈め、ダメ押しの5点目。勢いは止まらず、同4分にも鈴木の突破から小山がワンタッチで押し込み、6-1で締めくくった。

 大体大はA代表に選出され、E-1選手権に出場中の北海道コンサドーレ札幌内定MF田中駿汰の“帰還”を待てなかった。田中は帰国当日の19日に控える準決勝からインカレに出場できるはずだったが、惜しくも敗退。スタンドからは「何が何でも駿汰につなげ」という応援の声が響いていた。

(取材・文 佐藤亜希子)
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